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2008年1月 2日 (水)

更新サボリを主目的とした、三が日連載小説「神様のバカっ!」【2】

元日の分はこっち

(承前)

 段ボールを前に腕組みして悩んでいたら、弟が入ってきた。ちなみに小6。
 「ねーちゃん家出か?」
 「違うよ。これで謎解きのトリックを考えろって謎解き」
 「なんじゃそりゃ。…あ、これ同じの“科学技術館”で見たぞ」
 「えっ?」
 弟が手に取ったのは卓球のラケットみたいなヤツ。2枚重ねて、片方90度くるっと回すと、ブラインドが閉じたみたいに真っ黒になって向こうが見えない。
 「あ、面白~い。あ、だから90度ひねってか」
 「その透明な板とオレンジの板あるじゃん。二つ重ねるとさ、オレンジの板は見えなくなる。だけど、この黒いヤツで覗くと、オレンジの部分が見えるんだ」
 「へぇ~」
 とかやってたら。
 「なんじゃそりゃ。お、偏光フィルターじゃないか、懐かしいなぁ」
 トイレから出てきた父親。…そうか『なんじゃそりゃ』は父ちゃんの遺伝か。
 こうなりゃもののついで。父親も巻き込む。いきさつを説明したら父親はニタニタ。ちなみに、光の性質と90度の話は父親が説明してくれた。
 「で?神社の八岐大蛇はどうするって?」
 父親は言いながら、そのブレスレットみたいな磁石を見、ファンをぺんぺんと指で弾き、弾いたファンを台座につけて、フッと吹いてくるくる回し。
 「まだ何も…」
 「そりゃ打ち合わせをせにゃ」
 で、冬休み最後から2番目、金曜日。
 カレンダーこの辺りまで来ると、社会人の皆さんは一般に営業開始。休みなのは学校だけ。なので神社はがら~ん。
 ひろ君がご両親に連れられ、神社に“お詫び”に訪れたのはそんな昼下がり。もちろん、ミッションは既に始まっている。
 私が出迎え、まずは社務所に向かい、神主氏が応対。ちなみに、今回私は(当然?)無償奉仕。
 「ごめんなさい…」
 ひろ君が縮こまって謝ったところで。
 「私に謝っても仕方がないだろう。君が謝る相手はお祀りしている神様、素戔嗚尊だ。私に出来ることは君の気持ちを尊にお伝えすることだけだ。ま、一緒に来なさい」
 向かったのは拝殿。結婚式や赤ちゃんの宮参りの際に使用される…ぶっちゃけ、ホール。
 一応、所定の次第に則り、畏(かしこ)み畏み…私は習った通り三方に榊を載せてうんにゃらもんにゃら。
 そこで照明が落ちて真っ暗け。館内放送で雷の音。
 「きゃ~」
 絹裂くような乙女の悲鳴(?)を発し、私はその場からドタバタ…と隅っこへ移動。
 「あ、お姉ちゃん!」
 「うろたえるな弱虫。これは尊のお答えだ」
 神主氏は微動だにせず…そりゃ仕掛け人側だから驚きもしませんが…しんと静まったところで、暗闇の中、まずライターで火を灯す。
 手に持っているのは書状。“挑戦状”とある。
 時代劇の文書のようにバッと広げると…白紙。
 「何も書いてないじゃないか」
 「バカ者には読めないように出来ておる」
 神主氏、書状を順次ライターにかざして行く。
 ちょっと焦げ臭い匂いと共に、次第に浮かび上がる文字…あぶり出し。
 でもこの古典?からくりにひろ君はちょっと驚いたようで。
 「あ、あ…何か出てきた」
 「では読め」
 「あ、はい。暗闇を越え、謎を解き、道具を集め、ありかを考え、退治せよ。君が真に勇気持つ者ならば、振り返らずに歩き出し、そして救い出せ…あ!」
 今度はすごく驚いたようで。それも当然、その言葉は、そのゲームの一番最初に表示される能書きそのまんまだから。
 「続きは?」
 「え…」
 そりゃ小学生に読めってのが無体でしょ。そこから先は崩し字だし。…ってこの達筆誰に書いてもらったやら。
 「ご両親は如何か?」
 「え?えーと…」
 お母さんが解読。このゲームの背景とルール。それっぽい書き方をすると

 ・お姉さんは私(尊)がヘビの化身を遣わして攫い、この神社のどこかに隠した。
 ・他にヘビの化身が3人いる。探して見つけろ。
 ・化身3人はそれぞれ問題を持っている。その場にある物を使い、問題を解け。
 ・問題が解けると文字が出てくる。文字が読めれば勝ち。化身が持っているアイテムをゲットせよ。
 ・全ての文字が揃うとお姉ちゃんの隠し場所が判る。集めたアイテムを使ってお姉ちゃんを救い出せ

 「判ったかい?」
 と、お母さん。すると神主氏が。
 「よろしいか、尊は八岐大蛇という、八つの山にまたがる八つの頭を持った大蛇を退治なされた武勇の持ち主だ。そのことと、君が今読んだ尊のお言葉を重ね合わせるとこうなる。尊は、君に真の勇気があるかどうか、お尋ねなのだ。君が勇者であることを持って、お許し下さるであろう。そして、君の勇気を試すために、美穂お姉ちゃんをこの神社のどこかに隠された。君を助け、かばってくれた美穂お姉ちゃんだ。君は、捜し出す勇気があるか?」
 「うん」
 「暗闇も迷路もあるぞ」
 「うん」
 「尊が使わしたヘビの化身は八岐大蛇そのものかも知れんぞ」
 「…うそつけ!そんなデカいヘビいるもんか」
 「大きく出たな。よし判った。では行って探してみよ。時にご両親、これは尊が少年へ科した試練であるから、ご両親も手を出してはならない。だが、何も無しでは少年も困るであろう。ひとつずつ、ヒントのような物を言っても良い。何かあるか?」
 「えー、では」
 まず、お父さんの方。
 「迷路は、左手で壁を伝いながら歩けば、必ず抜け出せる」
 「母君は何かあるかね?」
 「闇に閉ざされたら慌てず騒がず、目が闇に慣れるまでじっと動くんじゃないよ」
 「なるほど…覚えたかね?少年」
 神主氏が訊く。ちなみに、全部シナリオなのでご注意を。
 「うん」
 ひろ君は頷いた。すると神主氏は、
 「勇者は“うん”などとは言わぬ」
 「う…はい!」
 「良い返事だ。では行け。制限時間は日の入りまでだ」
 神主氏は会館へ繋がる通路の方へ腕をバッと伸ばす。…そうされるとそっちに行きたくなるという心理を応用した誘導なのだけれど。ただ、その頃には暗闇に目が慣れて、ライターの光と、“非常口”の例の表示で、通路がどう繋がってるくらいは見えた。
 さて以下は聞いた話。まず照明が落とされたのは会館の方も一緒。入り口の自動ドアも内側から分厚いカーテンを閉じ、外光は僅か。中は結構“幽霊騒ぎのある無人ビル”状態。
 ひろ君が中に入ると、受付だけ、その自動ドアからの陽光で、ぼわ~んと明るい。
 「どうしたね?ぼく」
 おばさんは“魔女っぽく”と言われていたので、その僅かな光の中で、そうやって言ったんだって。
 「おばあさん」
 この開口一番、結構、グサッ、と来たらしいけど。
 「な、なんだいバカで弱虫なガキタレ君」
 「バカじゃね~よ!このくそばばぁ!」
 ぐさぐさっ…おばさんゴメンナサイ。
 「言ってくれるじゃないのさ。バカじゃないってならこれ判るだろう。文字が書いてある、読んでみな」
 おばさんは第1のからくり、アクリル板を取り出した。オレンジ板の間に透明の板を挟んだもの。
 オレンジと透明を組み合わせると何も見えない。従って
 「何も書いてないじゃないか」
 「バカには読めないのさ」
 おばさんはラケット型の方…偏光フィルターを2枚取り出すと、自分の顔の前で2枚を重ねて90度傾けたり、また元に戻したり。
 当然、その度におばさんの顔が見えたり隠れたり。
 ひろ君、“魔女の秘密道具”と気付いたようで。
 「それ、貸せ!」
 「やなこった。人様に物借りるのに貸せだのくそばばぁだの、誰が貸すか」
 「お姉ちゃん助けるんだ!」
 「賢い者は自分が頭を下げる時ってのを知ってるもんだ」
 「…貸して…下さい」
 「なんだって?くそばばあなもんで、最近耳が遠くなってねえ」
 「貸してください!!」
 「わぁ」
 わざとら~しく驚いて、偏光フィルターを取り落とす。そこをひろ君が奪う。
 当然、偏光フィルターを通してアクリル板を覗く。
 何か気付いたみたいで、入り口のカーテンをバッと開く。
 「うわぁ!光を入れるんじゃないよ!」
 おばさんは“ファン”で日射しを遮る。こうして縦偏光フィルターを通して、縦偏光成分のみ反射するオレンジアクリル板の文字が浮かび上がる。
 “倉”
 「読めたぞ。倉、だ」
 ひろ君、勝ち誇ったように。
 「生意気な小僧だよ。でもルールだから仕方がない。持って行きな」
 おばさんは会館の紙袋…引き出物なんかを入れる手提げ…に、ファンを入れてひろ君に渡した。
 「これがアイテムか」
 「お前に使いこなせるかどうかワカランがね」
 おばさんチクリと一言。ちなみにバカにされるとムキになる…というのはご両親から事前に。
 ここで私の出番。
 「助けて~」
 絹裂く(以下略)地下からの声。
 「お姉ちゃん!」
 ひろ君すっかり勇者。真っ暗な地下へと階段を下りてくる様子。
 私は再びドタバタ。
 さて、地下は大きな宴会場なんだけれど、パーティション駆使して迷路状態。会館の皆さんがそこここに隠れて、うちわで風を送ったり、ヒッヒッヒとか不気味な声。
 監視カメラの映像には、左手で壁を触りながら歩くひろ君の姿。
 お、結構冷静。
 「お姉ちゃんどこ?」
 ドサッと音がしたのはホールのステージ。
 第2のからくり。用意したのは、ペットボトルの口同士を万能ボンドでくっつけて、テープでしっかり縛ったもの。
 片方のボトルには、片栗粉を混ぜた墨汁。
 砂時計の液体版。
 それと、砂時計を持って、ステージに現れたのは、束帯姿の息子氏。八岐大蛇担当。
 ひろ君到着を待ち、懐中電灯スイッチオン。
 「あ…」
 “自分を捕まえた”おじさんに、ひろ君はたじろいだような仕草を見せたけど。
 「遅かったようだ。お姉さんは大蛇が連れ去った」
 「うそつけ。大蛇なんかいるもんか。これゲームだろ?」
 「じゃぁそこを見てみろ」
 ぬめぬめ光る物体が、ステージ下からホールの向こうまで、床にべったり。
 これが凝った話で、ぬとねば系オモチャでおなじみ“スライム”を自作し、蛍光塗料を混ぜたんだとか。スライムの材料はポリビニルアルコールの入った洗濯ノリにホウ砂を混ぜて…詳細省略。ぐぐって下さい。でもこういう“這いつくばった跡”ってナメクジがつけるもので、ヘビは付かないんじゃ…
 「このボトルの中身はそのヘビのよだれだ」
 うそつき。
 「この砂時計と勝負だ。どっちが早く終わるか」
 「なんでおじさんと勝負するんだよ」
 「私が人間の姿でいられるのは、砂時計が落ちるまでの3分間だってことだ、小童(こわっぱ)!」
 ここで息子氏、束帯の下から白い蛇の尻尾をちょろり。
 これが本物の白ヘビだったりして。アオダイショウの色変わり(アルビノって言うんだよby作者)。神の使いとして飼育してる神社があって、借りてきたんだって。そこまでやるかねしかし。あんた大わっぱだ。
 ちなみに私はステージの奥でこれ見てて、ヘビの尻尾に思わず出そうになる声押し殺すのに必死。ヘビ君ごめんね。私はヘビ嫌いだ。
 「お前本当にヘビのバケモノ…」
 「どんどん砂時計は減ってるが?」
 自慢の八重歯をぎらり。爬虫類なコンタクトレンズまで用意してまぁ。
 「…くそっ!」
 さて、ひろ君が持たされた、ぬとろんとした液体時計。単純にひっくり返しても容易なこっちゃ出てこない。

(つづく)

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