リンク

  • 創作物語の館@ココログ出張所
    別途お話を書いています。携帯端末で気軽に読めそうな短いのと、携帯端末でどうにか読めそうなデータ量に小刻みに切り分けた長いのと。 メインはファンタジー、冒険、命を守る。先端科学、魔法、超能力、妖精さん、てんこ盛り、暇つぶしにでも覗いてやって。50作少々あるので。
  • 竹谷内医院カイロプラクティックセンター
    ヘルニアや座骨神経痛と闘うあなたに。ここが私の安心サポート。 (カイロプラクティックまとめ記事はこちら
  • 朋和カイロホームページ
    名古屋におけるオレのケツ腰の守護神。JAC認定カイロプラクティック。さあアナタもLet’sバキボキ
  • ポケモンGOの記録@Sunop2000
    日々のポケ活記録(但し毎日更新するとは限らない)

ついったー

  • ついったー(暫定運用)

天気予報です

  • ウェザーニュース

めーるぼっくす

無料ブログはココログ

« 病院→店→病院→薬局→ラーメン→店→店→パソと格闘の日 | トップページ | 魔女と魔法と魔術と蠱と【15】完結 »

2008年9月27日 (土)

魔女と魔法と魔術と蠱と【14】

 堤防の砂利道。
 曇り空でやや肌寒い。彼女は長袖ブラウスにカーディガン。麦わら帽子を手に持ち、くるくる回しながらゆっくり歩く。但し表情は冴えない。
 その後を少し離れて男が一人。眼鏡をかけており、一歩控えた感じは、若き執事か案内役の如し。ただ衣服はTシャツにジーンズ。
「その鉄橋の向こう側でクジラの化石が出た」
 男は目先横切る鉄道橋梁を指さし、喋った。背は彼女より頭一つ高い。痩せた男で童顔。但し、その顔には、無精とは言わぬまでも、昼下がり相応のヒゲの伸び見られる。
 彼女は男の指先に目を向けたが、すぐに目線を落とし、ため息をついて立ち止まった。
 合わせて、男も歩を止めた。
「こういうネタ好きだと思ったけどな。気晴らしにはならんか」
「ううん、悶々してるだけよりは。それよりごめんね一週間も」
 彼女は振り返らず言った。
「構わんが、母親も心配していたとだけは言っておく」
 男は腕組みし、そんな物言いをした。彼女の東京宿六先とはこの男の家である。ここは男の家から散歩距離、多摩川の川っぷち。
 彼女は一週間、彼の家に逗留していた。
 番組後オファーが殺到したから、というのはある。
 アムステルダムに帰るのは〝逃げる〟ような気がして抵抗があったというのもある。
 そして今は……理由を考えたくない。
 位相90度。
「じゃぁ、ここは昔海だったんだ」
 彼女は振り返り、笑顔を作って言った。
 とは言え、それが作り笑いであることは、この男にはすぐ判るのだが。
 証拠に、彼女がはぐらかしたことを、更に訊いたりはしない。
 歩き出すと、勝手に浮かんで来るものをかき消すように、男が話し出す。
「俺も貝を拾ったことがある。関東平野は形成の過程で、土地の浮き沈みと海水の上下によって、海の底になったり今みたいに平野になったりを繰り返した。当然この辺りまで海が入り込んでいた時代もあるんだ。最終的には地殻変動……主に海溝型の大地震なんだが、そのたびにドーンドーンと跳ね上がり土地が高くなり、対し海岸線は沖へ沖へと下がっていった。そして今の状態になったんだ。懸念されている次の大地震もそんな地球リズムのドーンだと言われてる……どした?」
 眼鏡の男が問うたのは、彼女が再び立ち止まったから。
 共に見る目線の先。
 堤防斜面、草むらにマウンテンバイクを放り出し、大の字に寝そべって息荒い男の子。
「知り合いか?」
 尋ねる眼鏡の男に。
「うん」
 と彼女が答えたその瞬間、男の子ががばっと跳ね起きた。
 まずは彼女と目を合わす。驚愕からか一瞬そのまま凝固し、次いで無邪気とさえ言える笑顔を作る。
「会えた。わあ本当に会えたよ」
 輝く瞳。
「走ってきたの?自転車で?」
 彼女は小首を傾げて尋ねた。
 位相90度、回った。

つづきはこちら

« 病院→店→病院→薬局→ラーメン→店→店→パソと格闘の日 | トップページ | 魔女と魔法と魔術と蠱と【15】完結 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 魔女と魔法と魔術と蠱と【14】:

« 病院→店→病院→薬局→ラーメン→店→店→パソと格闘の日 | トップページ | 魔女と魔法と魔術と蠱と【15】完結 »

2020年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

最近のトラックバック