迷惑電話を撃退セヨ~課長さんいる?~
孤高のファンが稀にいると言われる「オレのケツ」と並ぶ当ブログの人気シリーズ記事。ビジネスの足を引っ張る迷惑電話セールス対策。
該当業者よ。幾ら次々新しいアプローチ考えてきても、その日のウチに対策を練ってここに出すから覚悟しろ。
しかもバックグラウンドは「法律」だ。
……ってかその勧誘の手口考えるヒマと頭があったらもっと生産的なことしろや。
●アウトライン
このシリーズではあなたのオフィスに掛かってきて、下手に出れば出るほど食い下がり、あなたの業務を止めてしまう「セールス電話」の撃退法について考えています。
依って立つ論拠は次の通り。
・ダイヤルインであなた専用でも、回線自体は会社の所有物
・従って、会社の業務以外の電話は、会社の業務の妨げである
前者は「私用電話」について会社が禁止する根拠になっています。これを逆に全面的に盾にするわけです。後者は「会社対会社のビジネス」のために存在することを意味します。
これらに基づく基本応対は次の通り。
・電話に出る時は「会社名」で。
×「はい、オレサマです」
○「はい、土日鉄道です」
あくまであなたは会社という「法人」の一代表者。ですから会社名で出る方が実は正しいのです。
前者では「オレサマさんにお得なお話がありまして」とすぐに入り込んできます。
・「会社の業務」用であることを忘れない
どんなにドキドキしてしまってもこれだけ言えるように訓練して下さい。
「当社とのどんなお取引についてのお話でしょうか?当社業務と関係のない電話はお取り次ぎできません。電話切らせていただきます。失礼します」
肝要なのは「当社業務と関係のない電話はお取り次ぎできません」というフレーズを入れること。業務の妨害であることを明確に伝えることで法を盾に取るわけです。従って、従来言われてきた
・ただガチャンと切る
・お経を唱える
・youtubeで拾ってきた変な歌を聞かせる。←興味ある方は別途メール下さい
等では、業務妨害の意思表示にならず、従って再電話を断る根拠になりません。
え?「勝手に切るのはウチの会社の業務妨害だ!」言って来そうですよね。でも、マンションの名ばかりオーナーで家賃収入ボロ儲けしませんかって、会社対会社のビジネスですか?
●課長さんいる?
ウチの部署は会社名で電話の応対徹底。で、これに対抗する?今日のパターン。
「土日鉄道です」
「課長さんいらっしゃいますか?」
これ、「ビジネスの電話は即対応しなければならない」という礼儀の心理を逆手に取った物言い。
つい反射的に「少々お待ち下さい」って言いたくなるでしょ。そこが狙い。
上にも書きましたが「自社のどんな業務に関わる電話か」確認取れない限り、誰にも繋いじゃダメです。そりゃクルマの修理、クレジットの確認とか個人向けまっとうなのあるかも知れない。でも、それだったら、そう言うし、後からかけ直しと言っても納得してもらえる。
で、このパターンの対応。
「どの部署へお掛けでしょうか?」
「部署」というフレーズが重要。「課」「係」「部」「グループ」とか、具体的な部署名言ってはいけない。「営業課長」なのか「サービス係長」なのか、「どの部署の誰に用があるのか」目的があって電話するはず。
もちろん、製品が壊れて会社の代表番号に掛けた、なんて場合もあるかも知れない。それならそれで用向きを聞けばよい。
個人名でも同じ事
「鈴木さんいますか?」
「田中さんいますか?」
「高橋さんいますか?」
(日本三大多数派)
何言われても。
「どの部署の者ですか?」
で、今回の場合。
「お宅の課長さんです」
「幾つかの部署が同じフロアにありますので、それだけではお取り次ぎできかねます」
間違っても営業ですか?総務ですか?とか、こっちから訊かないこと。基本あくまで「どちらにお掛けですか?」言わせること。ビルの一室の営業派出で社員3人でもいいんです。絶対、自分から組織の構成を言ってはいけません。会社の内情教えてやる必要なし。
ちなみにこういう場合。
「お前じゃ話にならん。上の者を出せ」
ありがちですが動じる要なし。会社と用向きを訊きましょう。
そして二言目にいうことは。
「当社とのどういったお取引についてのお話でしょうか」
以下。
「当社業務と関係のない電話はお取り次ぎできません。電話切らせていただきます。失礼します」
さて今回ウチの会社のその後。
「保線課長……」
「おりません」
「電力課長……」
「おりません。そのような部署はこちらにはありません。失礼ですがどちらさま……」
がちゃ、ぷーぷー
勝った。
●リマインド
・会社名で出る
・相手に言わせる(選ばせない。ヒントを与えない)
・個人名や組織名を出さない
・二言目には「当社とのどういったお取引についてのお話でしょうか」
・即答しない←以下付箋に書いて電話のそばに貼っておき、1秒間隔で読み上げて下さい。
「当社とのどんなお取引についてのお話でしょうか?」
「当社業務と関係のない電話はお取り次ぎできません」
「電話切らせていただきます。失礼します」
「オレニュースは業務妨害だ」
そうかい。
「宅地建物取引業法」
第47条の2 宅地建物取引業者又はその代理人、使用人その他の従業者(以下この条において「宅地建物取引業者等」という。)は、宅地建物取引業に係る契約の締結の勧誘をするに際し、宅地建物取引業者の相手方等に対し、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供する行為をしてはならない。
利益を担保する根拠を明示してから、おとといおいで。
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