原点VS変化【終】
経過を踏まえて羅列形式。
ある時点のレベルで大量生産を求められ、それを大量に供給されると、需要者は食傷する。
そのレベルで需要があるからと製作者が満足してしまうとやがて需要は急減する。
製作者は進歩か変化が必要だが、原点を見失うと迷うことになる。
製作者のレベル上昇に伴って次第に支持者は増える傾向を取るが、絶対数や増加率は様々。
増加という基本傾向を捉えるとレベルアップの方向性は間違っていない。
しかし絶対数や増加率から不足不安を感じると不要な変化を模索してしまう。
コンテンツは自らの意志として或いは製作者の意志の反映として成長する傾向を有する。その傾向を敢えて遮る必要性はない。遮ると成長の芽を摘み取ってしまう。
成長は現状維持のように見えて実は緩やかな変化である。
変化が成長に伴うなるべくしてなるものであれば、需要者に拒絶される可能性はない。
製作者が感じる限界感や変化の必要性は、食傷への恐怖がもたらす錯覚かも知れない。
コンテンツの行く末や潜在力は製作者のみが知りうる。供給者との間で相互の認識や見解、今後の展開をよく交換すべきだし、需要者の反応は製作者側へ還元すべきである。但し製作者は需要者に媚びてはいけない。今それが需要があるからとそのレベルの供給を続ければ食傷となる。
ここで結論がまた一つ。AKBにおける需要者の反応は「音楽を聴きたい」ではなく「好感持ったあの娘と握手したい」であって、需要の引き出し方、需要の還元の仕方どちらの観点からも間違っている。これは需要者にも製作者にもコンテンツにも不幸である。
……このネタは知り合いのプロのクリエイターさん(すなわちそれでメシ食ってる)から、「(ネット社会における)今後の活動どうしようか意見募集」という話を頂戴して、自分の意見を言う前に考察の一環としてダラダラ書き出した。そのクリエイターさんの作品に対して自分なりの評価は持ってるし、巷間の評価もある程度把握している。プロなので当然原点はがっちりしてるしレベルは非常に高い。需要者として期待していることを伝えればいいかと思うが、下手な物言いは巷間に食傷を招く可能性がある、とこういうわけだ。
クリエイターは金づる供給源ではない。収入は結果に過ぎない。本末転倒は悲惨な結果があるのみ。ハツカダイコンで終わらせたいのか、大きな果樹にしたいのか。
昔から言うでしょうが、桃栗三年柿八年柚の大馬鹿十八年。←どんなサゲだ。
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