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2011年10月10日 (月)

立ち会い出産体験記【9】

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「もうやだ」
妻の口から弱音が漏れます。それに対して私は「がんばれ」などとは言えません。なぜならもう妻は充分すぎるほどに頑張っているからです。本当に全身の筋肉をふるわせて頑張っているからです。看護婦さんが言います「よく頑張ったね。もう充分だよ。だからどうしてもだめなら切開に切り替えるから言ってね」
妻はこの時、切開しようかと一瞬本気で考えたそうです。でも再び、なにくそ絶対に生んでやる。目一杯いきんで生み出してやる、と思ったとか。ここまで来て…という気持ちもあったようです。
なにくそ…今にして思えば、この妻の「怒り」「奮起」が分娩台への最後のエネルギーを与えたような気がしてなりません。ご承知のようにお産のエネルギーは「怒責効果」と呼ばれます。痛いほどの筋肉の圧縮と、怒りにも似たいきみという動作の合力が、子どもを押し出すのです。これは言い換えるならば、肉体に最も大きな力を引き出させる原動力である「痛み」と、精神に最も大きな力を引き出せる「怒り」(時に憎悪)とが同時に作用し、子供を産みだしているわけです。文字通り人間を人間たらしめる身と心…全身全霊の全てを込めて、人間の全てで人間を生み出すのです。その精神のエネルギーである「怒り」が今妻に与えられたのです。
いきみによる子どもの進行は目に見えて加速しました。もちろんそれでも遅々たることに変わりはありませんでしたが、無駄な力の浪費は減りました。私は看護婦さんと共同で、陣痛発作後子どもの心拍数が最も早く回復する体の向きを探し、さらに発作が終わると必ず「深呼吸して」と声に出して妻に深呼吸をさせ、子どもの心拍回復を促します。「判る?この子一緒に頑張ってるよ。ずっと心拍140前後のままだ。頑丈な子だよ。だから大丈夫、絶対に行ける」私は何度となく妻にそう言い、妻はうなずいていきみを続けました。そして夕刻に近い頃、いよいよ分娩室のドアが開きます。
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