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2017年2月20日 (月)

ニュートン、落つ

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あーあ。

って、毎月買わなくなって随分になる。最後集中的に買ったのは2011年…目的はお察し。

この雑誌の役割は教科書より上位の科学知識の頒布と、通じた「科学する心」の醸成。最新の知見速報だと思うが。

・読者が一通り知識を持ってしまった
・最新情報はネットで取れる

となると、どうしても弱くなる。「教科書より上位の知識を必要とする新しい読者」すなわち10代が欲しいのだが、親がNewton読んでいた場合、バックナンバーを見せれば終わりなのだ。親が読んでいない場合でもゲームとかアニメとか強力な「敵」が増えてしまった。それらを乗り越えて1000円の雑誌毎月買うか。子供自体減ってるのに。

電子雑誌に特化する、は一つの手だろう。科学知識は最新を早く知り(トレンド)、積み上げから目的を抽出して使うもの(アーカイブ)。手のひらに通知が届き、必要なときにさっと探せる、方が赤い背表紙積み上げておくより使い勝手は良い。ただ、企業経営が成り立つ水準かどうかは話は別だ。学者じゃないが学者水準の知識を取りに来る読者は経営に寄与できる数ではあるまい。

ちなみに「記事の作り方」の点で言うと、いつの頃だったか「最新であることをより明確に示すために2ヶ月先の番号で発行します」とか言い出した当たりから変質と違和感があった。何故か知らないが、取材先の学者や博士の発言を引用し「~と語る」をペタペタ貼り付けたようなものばかりになったのだ。応じて文字数は増えて有意な情報は薄くなる。かみ砕くとか、既存の知見との相違、確からしさの検証など、文字数を割くべき物は他にあったのではないか。

大きな声じゃ言えないが、福島第一の事故などこの雑誌の役目だったのではないか。放射能と放射線の区別も付かぬ一般市民が、東電の御用学者と反政府寄りマスコミの不安を煽る報道のごちゃ混ぜに踊らされた。そこへ「誰でも判る」まとまった1冊があればどんなに良かったか。

音楽と一緒で「今まで知らなかった新しいワクワクをもたらしてくれる」のがこの手の知識雑誌の役割であろう。ならば需要はあるはず。紙でも電子でも、紙が薄くなってもいいではないか。

「月は落ち続けている」とニュートンは見抜いた。「最先端を追い続ける」科学雑誌であれ。捲土重来を待望する。

2017年2月18日 (土)

偏差値という奴

「偏差値に注目して学習をお願いします」

塾の面談で塾長は言った。

偏差値ねぇ。

「正規化された分布において、分布の中心『0』を『50』にスライドしたもの」

The_normal_distributionsvg

(Wiki)

客観的指標、とされるが、色々問題はある。点数自体が低くても、平均値も低ければ偏差値はさほど下がらない。固まると僅かな違いでも偏差値は大きく変わる。

そして何と言っても偏差値はその時点での「過去」でしかない。実際にはみんな勉強するので分布全体が高い方向へ動いて行く。「自分これだけあるから大丈夫」…次の試験で地獄を見る。

・計算問題は毎日の鍛錬。数学と理科の武器
・漢字と英単語はがんがん暗記
・どうしてもイヤ、興味が持てない教科は教科書を良く読み込んで覚える勢いで

来年高校受験という現在中2の諸君。入試は2月が多いから、受験までは1年切ったのだよ。

2017年1月11日 (水)

まるちぷるいんぱくと説

「ジャイアントインパクト説」

月の形成を説明する現下最も「らしい」とされる説である。火星サイズの小惑星が地球にナナメに衝突し、同惑星と地球物質が地球外でまとまって月になった。

・月がだんだん離れて行くこと
・月の地質と地球の地質の相違
・地球の引力の割に月はデカい
・常に地球に同じ面を向けている

この辺をうまく説明できる。比して新説が登場した

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元の論文に曰く「マルチプル・インパクト」(多重衝突)説。微惑星による小さい衝突が生じるたびに破片が周囲に集積し、「輪」となり、「月」にまとまっていった。この方が現在の「月の地質」をうまく説明できるという。

まぁ積分だからね。衝突した微惑星の数と大きさ幾らにでも設定できるわけで。結論は保留。

2016年12月23日 (金)

エントロピーな重力だと?

「ダークマター」というのは恒星質量だけでは説明できない重力現象を説明するために考えられた「謎の重力源」をひっくるめて言う語だ。ブラックホールの他、質量のあるニュートリノ、暗くて見えない星が大量にあるなど、様々なダークマター候補が考えられている。

一方、重力は粒子間に働く他の力(電磁気力・原子核レベルで働く力)と相容れない、ひっくり返して「一つの方程式で全ての力を記述する」という試みに対して大きな壁となっていた。電磁気系とくっつけて書こうとすると、宇宙は「26次元」でなければならないというのだ。

そこまでへんちくりんな構造か?

で、出て来た「異端」理論がこれである。重力はエントロピーのような存在だ。「エントロピック重力」である。

「エントロピー」熱力学の用語。「乱雑さ」とか言われる。秩序は乱れてゆくものという基本原理と性質を意味する。氷が解ける…結晶という秩序ある状態が解放される現象。「森羅万象は混ざり合って中和することを目指す」とした方がわかり良いか。

エントロピック重力理論は、重力もそういう「比較すると力があるように感じられるもの」に過ぎない、とするものだ。確かに、ビッグバン宇宙論に基づく宇宙創成から現在までの流れは、「1個の火の玉」という秩序がバラバラに壊れてゆく流れだ、と捉えられなくもない。これで行くと「ダークマター」のような「見えないけどすごい重力源」というへんちくりんなものを考えなくて済むという。そして今般、大きな重力で光の軌道が捻じ曲がる「重力レンズ」を観測した結果、エントロピック寄りの予測値に良く一致するデータが得られたという。

Tw1

ホンマカイナ

2016年10月26日 (水)

2016年ノーベル賞科学三賞について(その3)

●化学賞

「分子マシンの設計・合成」

2つあって。

・パーツである「カテナン」「ロタキサン」の合成
・分子モータの開発

Chemnobel2016_0

出典

フランスのジャンピエール・ソバージュ(Jean-Pierre Sauvage)は、これら分子機械部品の効率の良い合成法を開発し、英国のJ・フレーザー・ストッダート(J Fraser Stoddart)はこの二つの状態を行ったり来たりできる「スイッチ」を開発、オランダのバーナード・フェリンガ(Bernard Feringa)は、紫外線、熱、不斉炭素原子(あ、一発変換した)

120pxchiral_center

(不斉炭素・Wiki.XYZは座標軸)

で、回転数と向きを制御できる「モータ」を開発、更にコレを一斉に動かすことで、ミリメートルサイズの物体を動かすことに成功している。

・顕微鏡スケールの「機械」を作ることができる(人体内部で作業とか可能になる)
・小さいが極めて高速回転する原動機を生成できる

分子四駆」だそうな。

(この項おわり)

2016年10月25日 (火)

2016年ノーベル賞科学三賞について(その2)

●物理学賞

「トポロジカル相転移と物質のトポロジカル相の理論的発見」

どうやって説明しよう。

トポロジー:平行移動・回転・裏返し・拡大・縮小の範囲で合成できる変換を施しても保たれる図形的性質→要は、そういう変換を施しても式の形は皆一緒、な連中。「球・円」などの性質を研究する

相転移:同じ物が見た目変わること。水の相転移は氷←→水←→水蒸気

で。

D. J. サウレス(David J. Thouless),F. D. M. ホールデン(F. Duncan M. Haldane),J. M. コステリッツ(J. Michael Kosterlitz)の3氏は、超電導体や超流導体,磁性薄膜など特殊な物質の相を研究した。

えーっと、「紙」って横から見ると「線」ですよね。「球」もめっちゃ小さくすると「店」ですわね。彼らはその「紙」の厚みが原子サイズとか、極限状態の物質の振る舞いを理論的に研究したわけですよ。結果「低温で生じた超電導状態が高温では消えて常電導になる相転移」をトポロジーの理論で説明してのけた。これの活用で「量子ホール効果」の説明にも成功した。この結果、理論上、これらを発展させると、「内側部分は電気を通さないのに表面は電子が自由に移動できる導電体のようになった新しい物質状態がありうる」などが分かった。

・極限状態に故意に追い込むことによって新しい性質を持った電子素子を生み出す可能性がある

う~ん。学術的には面白いが、「原子を1列だけズラッと並べた」とか、一般工業に降りてくるのは何十年も先じゃね?こういう分かりづらいのあまり評価しない。

2016年10月24日 (月)

2016年ノーベル賞科学三賞について(その1)

「今更かよ」

平易に解説するのが難しいんだよ特に今年のは。

鳥取地震の記事優先したしさ(ポケ記事書いてんじゃねーよ)。

●医学生理学賞

多分、「経緯」を書いた方が良くて。

当人(大隅さん)の寄稿文によると、

「飢餓状態に陥った酵母細胞を顕微鏡で見て、液胞の中で激しく運動している小さい粒を見た」

が着目のきっかけだそう。

「液胞に、酵母が飢餓を乗り切るための工夫があるのではないかと直感」

で、メカニズムを解き明かしてきた。が大きな流れ。細胞は飢餓状態と認識すると、蓄積していたタンパク質をアミノ酸に分解し、必要なタンパク質を再合成して使用している。このメカニズムは人間を含む多くの真核生物が保有している。原始期に獲得したのだろう。これを発見し、ギリシャ語で「自食作用」と名付けたのはクリスチャン・ド・デューブで、彼は1974年ノーベル賞を受賞している。

大隅の仕事は1992年、出芽した酵母でオートファジーが観察されたことに始まる。前出の寄稿文である。彼は酵母を栄養不十分な環境に置き、動態を詳しく観察した。その過程で、液胞に球形の構造体が発生し、内部をアミノ酸化して液胞中へ放出するまでの流れを解明した。「オートファジー」のメカニズムが判明したのである。

さて、これが何の役に立つかということだが、人間にも、と書いたが、飢餓状態でも体重減らつつ生きていられるのはこの作用のおかげである(これで判るように食ってても起きている)。また、オートファジーはタンパク質を一旦アミノ酸にリセットするので、細胞分裂で失敗した出来損ないを減らし、出来損ないの大量発生=病気を防ぐことにつながる。また、がん細胞はオートファジーによって自分の運動エネルギ・細胞分裂力を得ていると判っており、抗がん剤は「がん細胞オートファジー能力をどうやったら乗り越えられるか?」にターゲットを一つ設定できることになる。

・発病のメカニズム解明と発病の防止
・ガン化抑止
・ガン細胞の増殖メカニズム解明とそれを阻害するタイプの抗がん剤の開発

これだけの成果につながる。まぁ、「ノーベル賞級の仕事」と言っていいんじゃないのか。

2016年10月 3日 (月)

【オカルト】地球生命の文明は我々だけか(5)

●文明の条件

ダラダラ書いてきたが、生命が文明を選択するには動機と条件があるらしい。

・生存手段を確保しようとする動機
・動機を実現する知性
・発達に必要な時間や環境(体躯サイズなどの制約条件)

ちなみにホモサピエンスはここにとどまらず、「楽しむ」という感情を知ってこれを求めた。貴金属を求める、権力の発生や支配、金銭経済などこれを契機とする。「遊び」を行う生物は各種ある。犬猫が知られる他、イルカやサル、鳥類でも。ここでイルカ(クジラ含む)は集団で狩りを行い、しかも大量の泡で円筒を形成し、魚の群れの囲んで逃げ道を塞ぐとか、人間ですら感心するような知性に基づく行動を行う。ただ、例えば、小魚で大きな魚を誘うとか、閉じ込めて飼育するなどの行動に出る気配はない。なぜなら海洋は広大であり、泳げばなにがしか「食い物」は得られるからだ。他方、ホッキョクグマが北氷洋の減少を契機に捕食活動を変化させる動きはない。これは北極海氷の減少が非常に短時間で進んでいるためである。北極海氷に生存資源を特化した彼らはこのままでは絶滅する。「進化」を待つほど悠長な変化ではない。

裏返して人間は各種恵まれた条件の下で発生したが故に、この状態を確保したと言える。他のホモ族が出アフリカ後、絶滅を繰り返してきたことが、この偶然性を証しする。原人でも、ネアンデルタールでもなく、サピエンスを必要としたのだ。そしてサピエンスがネアンデルタールを駆逐したように、いつかサピエンスも「次世代の知性」に駆逐されておかしくない。耐放射線性を備えた生命が核爆発を起こせば終わりである。サピエンスはサピエンスが対応しきれない得体の知れぬ物を自ら生み出してしまった。それは晩年の恐竜が小型哺乳類による「卵泥棒」に悩まされたのと類似の事態を惹起するかも知れない。

恐竜時代が1億5千万年以上、比して人類はわずか10万年、文明の時代に限れば1万年に過ぎない。同列に語るには無理があるだろう。そしてそれはひょっとすると、文明は地球の変化に対しあまりに脆弱で、テクトニクスによってマントル深く溶解した「過去の文明」が多数あることを示唆するのかも知れない。コミュニケーションツールに文字を用いないのであれば、構造物に無機物を用いないのであれば、人類は「過去の文明」と認識できない可能性が高い。

太陽系外4.3光年。プロキシマ・ケンタウリ星系に液体の水を持つ惑星があるという。ただそれはプロキシマ星からの大量の放射線に晒される環境にある。従い、そこに文明があるなら、地球生命によるものとは決定的に食い違う物となる。そして、そのような特定条件下での文明発生を考える思考実験は、地球に起こりうる文明の多様性を示唆する。

我々の文明は、我々がなしえた故に、他の類例の可能性を示す。地球がサピエンスに不適な環境となった時、サピエンスの後を担う種が生じるのか、それともサピエンスは生存の道を更に探すのか。

その前にしょうもない理由で殺し合いしてる時点でダメだけどなw

(終わり)

2016年10月 2日 (日)

【オカルト】地球生命の文明は我々だけか(4)

●恐竜という生命

2億5千万年前~6500万年前まで。ざっくり2億年にわたり繁栄し、化石だけの存在。彼らが「文明」を築く可能性はなかったか。

ヴェロキラプトルが「知性ある」恐竜として認知されている。だがこれは頭蓋骨が身体に比してデカかった、という化石からの類推、更には映画の題材として「だったらいいな」にすぎない。群れでいた証拠はあるが、群れで狩りをした証拠はない。

トロオドンは同じく頭蓋骨の比率が高く、眼球の位置から立体視が可能で、拇指対抗性(手でモノをつかむ)ができたとされる。一般にSFに出てくる「恐竜人間」はトロオドンをモデルとしている。

恐竜が繁栄し、彼らが大型の身体を維持できたのは、気候が温暖で、酸素濃度が高く、十分な食料が確保可能であったからに他ならない。人類が文明を築いた源流は「飢餓を乗り越えるために工夫を要した」であるが、裏返して恐竜に「頭を使う対処」を求める条件になかったと言える。もちろん、絶滅期におけるいわゆる「隕石衝突説」が正しいとすれば、衝突後に「飢餓」が発生したわけだが、大きな身体が急速な飢餓と寒冷化に適応する時間はなかった、というのが結論となる。

「身体の大きさ」「進化の条件」「進化の時間」

文明確保にはこれらの条件が必要なのか。

(つづく)

2016年10月 1日 (土)

【オカルト】地球生命の文明は我々だけか(3)

●人間以外の「文明のカケラ」

「社会性(共同生活)」「道具の使用」「火の使用」を文明の要素としよう。人間以外の生命でこれらを有する種はあるか。

・アリとハチ

彼らは「巣」を作り集団で生活する。但し、構成員は全て1匹のメスから生まれた「大家族」である。この点、複数の家族が共同で生活した「ムラ」とは異なる。

一部のアリはキノコを栽培する(ハキリアリ)。他のアリの巣からサナギを盗みだし、自分たちの巣で羽化させ、奴隷として使役する(サムライアリ)。

※ムラサキシジミの幼虫については、実は幼虫の側が麻薬物質を出してアリを奴隷化という説が提示されているので触れずにおく。

・鳥類の「賢さ」

ダーウィンフィンチなどが枝先を使って木の穴の虫を捕らえることは知られている。また、カラスが堅い木の実をクルマに踏ませたり、高空から落としたりして割ることも知られている。海鳥が漁船から魚をくすねたり、観光船の旅客からエサをもらえることを知っている場合もある。「気づき」そして「学習する」能力はある。チョウゲンボウやカワセミなど、豊かな自然が必須とみられた種が、逆に都市構造を利用して営巣繁殖している例が増えている。「工夫」する能力がある。

・動物と炎

「利用」こそしていないが「火を恐れない」生物自体は多い。猫が暖を取るなど典型だろう。また、野火が茶飯事なサバンナなどでは、動物たちは火の習性を学習し、適切な回避行動を取るという。なお最近のカエルは自販機の明かりに昆虫が集まることを知っており、自販機で待ち伏せしている。このことは火山周辺など、火が恒常的に存在している地域で、火を「利用」する動物が現れる可能性を示唆する。

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(つづく)

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