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グッバイ・レッド・ブリック・ロード-141-

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 真由が口を開く。
「要するに、私と同じだったわけだね。邪魔扱い」
 苦笑と共に一言。
「えっ?」
「似たようなもん。最も私の場合、父とは和解できて、継母の方を追い出したわけだけれど」
 その発言にレムリアは首を左右に振って否定した。
「あなたの……」
「判ってるよ。不正確な表現。ただ、親父と私が撚りを戻したことで、結果としてあの人を出て行かせたのと同じかなって思ってさ……それよりレ……じゃない姫ちゃんに相談。頼んでるボランティアに由香も参加できないかな?」
 その意図をレムリアはすぐに解した。
 真由の心理を大きく変えたのは空飛ぶ船で“不要な子”が“必要な仲間”になったことである。
「……ああ大丈夫。後で連絡するよ」
 ちなみに今、レムリアが考慮中なのは子ども病院を中心とした“ホスピタルクラウン”……マジックショーである。日本国内で始めたきっかけはひょんなことだが、その結果定期的に回る病院が幾つかあり、間もなく迎える12月も時期が時期……クリスマスシーズン……ということもあり、行脚する予定がある。都内のキリスト教系子ども病院のシスターが窓口。多くの子どもを相手にするので、人数が多い方がショーにいろんなバリエーションを与えられるし、何より子ども達に取って“遠くの友達が増える”というのは素敵で、大切で、そして“貴重”なこと。
「ボランティア?」
 由香が訊いた。
「そう。彼女さっき手品やったでしょ。あの手口で世界中の子ども驚かして……」
「それじゃ犯罪みたいじゃん」
「みたいなもんじゃん。目を眩まして籠絡して、子どもの心をワッシと掴む……」
「それ不正確。心をワッシと掴むには、“とりあえずスイーツで釣る”が私の基本だから……てなわけで由香ちゃん、あなたも同じ手に引っかかったわけですよ。もう食べちゃったでしょあのチョコ。逃げられないよ」
 
(つづく)

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