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アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第2部-013-

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 銃器と書いた。
 救助隊が殺人機械とは真逆の取り合わせだが、この銃は機能と形状が類似しているために男達にそう呼ばれているだけであり、殺人・攻撃を目的としたものではない。救助に当たって必要になる状況改変・障害物の破壊に用いるもので〝救助支援機器〟が正式な名称である。四種あり、レーザガン、プラズマガン、レールガン、そしてアリスタルコスが口にしたFEL……自由電子レーザガンとなる。なお、これらは人体認識装置を備え、対人発砲は不可能になっている。追って実際に用いることになろう。
「予感がしたのです。予知という方が正確でしょうか」
 セレネは相原を招聘した理由をそう説明した。
 相原は操舵室をぐるぐる見回しながら、テレビテーブルの傍らまで足を踏み入れた。左手に顔を向けると映画館のようなスクリーンがあり、現在は秋の草むらが映し出されている。そちらが船首方向である。
 映画館と異なるのは、スクリーンと相対するのは観客席ではなく、スクリーンに沿ってやや湾曲して配された長い操作卓(コンソール)であり、それぞれイスの前に幾つかの液晶モニタとトラックボール、タッチペン、ボタンやスイッチ類。真ん中にはシュレーターが座っており、ゲーム用のジョイスティックを思わせるレバーを握っている。舵である。
「出なくてはならない。義務さえ感じました」
 セレネは言った。救助活動に先立ち、なにがしかの予感はいつもあるという。ただ、今回は『まるで警報のように』船長レベルの思考・判断権を伴うべきと要求された。
 相原がセレネに顔を戻し、生唾を飲むような動作。
「重いですね。それほどの内容で……僕に務まるんでしょうかね」
 その心配に対しては、レムリアの方に心当たりがあった。
「船長は……あなたにマニュアルの内容を読み聞かせた時、『自分に似ている』とおっしゃっていた。だから、同じ能力を付与することは可能だと思う」
 
(つづく)

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