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【魔法少女レムリア短編集】東京魔法少女-17-

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「真美子ちゃんおいで」
 こっちは抱っこ。
「うわぁ暖かい……」
 前述の通り、魔法の行使は自分の身体からエネルギーが放出されることである。このため、身の周りが発熱したみたいに熱くなる。
 困るのは自分の身体自体は冷たくなること。代謝に必要な熱まで持って行かれるらしい。
 程なく鍋から湯気が立ってきた。
「お姉ちゃんすごいね。本当に魔法使いなんだね……」
 真美子ちゃんがまばたきもせず自分を見ている。
 ウィンクで応じ、麺を入れて茹でる。タッパウェアに入った濃縮スープを取り出し、ドンブリにあける。別途小鍋に湯を沸かし、ドンブリに移してスープを溶かし、程良く調整。チャーハンと餃子はまだ温かいのでそのままちゃぶ台へ。
 麺の茹で加減をチェック。
「どうでしょ先生」
 真美子ちゃんに麺を一本。子供用エプロンを身につけた真美子ちゃんがそれをちゅるっと口にする。
「……う~んこのくらいでいいでしょう」
「はい。それでは」
 ドンブリに麺を移し、メンマとチャーシューと海苔とスライスゆで卵。
 できあがり。
「いただきま~す」
「お母様起きられますか?」
 レムリアはドンブリを片手に隣の部屋へ行った。
 抱きかかえて上半身を起こす。弱っている上に筋肉を使っていないため、身体を動かすと痛いようだ。
 腰に手のひらをあてがう。
「あっ……」
 お母様が身体をびくりと震わせる。
「カイロ持ってらっしゃる?」
「いいえ、お湯を扱ったからでしょう」
 ケガや病気の治療行為を“手当て”というが、その語源はこうやって手を当てる、さする行為を指している。手をそっと置かれただけで安心する、経験持つ方もあるだろう。
 
(つづく)

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