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アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第2部-061-

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 相原は悪態を付き……歯がみし、しかし。
「ストレッチャー降ろして滑走離脱せよ。代わりに座標現位置ロックでレーダー距離ビーコンを転送願う。アリス、レーザガン真上に向け」
 アリスタルコスはおう、と応じ、自らの銃を天へ向けてから、ナニ?と訊き返した。
「お前まさか……」
「船長の真似。ターゲットシステムリモート」
 要するに。
 船が時々刻々補足しているミサイル位置情報を、相原がPSCを経由し脳で受信し、アリスタルコスのレーザガンに脳波で照準指示を出し、ミサイルを撃ち抜く。そんなスキーム。
「レールガンも準備」
「知らんぞ」
『こっちも知らんぞ。いいのか?』
 知らんぞ、は、ぶっつけ本番への彼らの懸念。及び、
 されど他に代替案なし。
「無茶苦茶しやがる」
 相原は自らプラズマガンのスコープを顔にセットして見上げた。
 相原の視野には、土の中(今の場合は氷)から見上げた視点で、船のコンピュータが予測したミサイルの経路と現在位置が表示される。台風の進路予想図でもイメージして頂ければ良い。これに対して、経路中のどの位置で命中させるかを相原が脳波で(脳波が使えない場合は視線で指定可能)マークし、そのマーク位置が大男二人のスコープに表示される。
 彼らは自分たちの獲物の照準をマーク位置に合わせ、相原の指示したタイミングで発砲する。
 ストレッチャーが降ろされる。船はそのままエンジンを吹き、氷の上を滑ってその場を離れる。
「ビーコン捕捉。着弾予測値同期確保。照準」
「オーケー。ターゲット表示された」
「オレもロックオン完了」
「双方了解。3……2……1……トリガ(引き金を引くこと)」
 音速を遙かに超えるミサイルを、クレバスの底から一撃で仕留める。
 相原の声に応じて二人は次々発砲し、まずグリーンの光条が何かを貫いて天へ馳せ、次いで、銀色の超弾が光条を追って走った。
 
(つづく)

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