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アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第2部-086-

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 シュレーターが言った。つまり、その知り合いの医者の電話が、この集落の中にあることを意味する。
「本当ですか?」
「ああ。位置を特定した。現在位置より212メートル北方」
「本当に間近ですね」
 上空から撮影した画像にカーソルが表示される。それは集落の中では比較的大きなサイズの建屋であり、自転車とおぼしき構造体が映っている。
 電話は出ない。
「行ってみればいい」
 相原が言った。
「船での移動はできんぞ。木立が密集していて狭すぎる。なぎ倒して行くことは可能だが」
 シュレーターが躊躇。
「意図した殺人だったら監視してるぜ。音立てるのは禁物だ」
 アリスタルコスが言ってコンソールから歩き出す。下船して212メートル歩く気である。
「待てよ」
 ラングレヌスが続いて席を立つ。
「君はどうする?」
 更に相原が大扉へと向かいながら、レムリアに訊いた。
 一緒に来るかどうか。
「当然。降りて待ってて」
「上等」
 相原は小さく笑い、先に操舵室を出た。
 しかし、船外に出たのはレムリアの方が先になった。
 後から昇降スロープを降りてきたのは、防弾仕様の黒い耐環境ウェアに身を包み、超銃を背負った日本の青年。
 その彼を、これから、死体が転がる中歩かせなくちゃならない。
 されどまるで自分より遙かに経験豊富であるかのようだ……何度目か抱く同じ感想。好きなことはすぐ覚えて、場合により玄人はだし。男の子にはそんな傾向が誰しも少なからずあるとも聞くが。
 以下会話は無線越し。
「先にそのお医者の所行ってみるか?」
「はい」
 医師が診察等を通じて何か情報を掴んでいるなら、遺体に手を掛ける必要はない。
 大男、レムリア、相原、大男の順で並んで進む。それぞれ手にした大砲3種。後ろ二人は横警戒と背後警戒。
 
(つづく)

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