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アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第3部-039-

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 セレネが冷静に応じる。少したしなめるような意を含んでいるようである。
 レムリアは下唇を噛んで聞いた。脊髄反射的に応じたのは少し大人げなかった。
 でも。
「怒るのは後だ。大事なのは目先の2つ。行くぞ」
 アルフォンススが言った。
 相原の手のひらが肩に乗り、ぽんぽんと軽く叩き、レムリアは思い直してレーダの画面に目を向ける。
 今は、子どもの、時間じゃ、無い。
 探すのだ。あと2つ……あと2つで地球は救われる。
 このまま行ければ……相原と手分けし、西経エリアと東経エリアをそれぞれ探査。
 しかし、問屋は、そう簡単には、地球の平和を卸してはくれないようだった。
 レーダが捉え、カメラがズームした前方のミサイルは、弾頭に異変を生じた。
 ピカッと光り、唐突に姿勢を崩し、弾頭部がぱっくりと割れ、中に入っていた小さいものを周辺にばらまいた。
 男達に緊張が走り、敵味方識別装置が警報。
「緊急事態です。MARV分裂」
 レムリアは、言った。
 続いてセレネ。
「軌道が変わりました。30秒以内に大気圏へ突入します。小質量のため落下位置特定はまだ出来ません」
「弾頭分裂には早過ぎるぞ!」
 声を荒げるアルフォンスス。レムリアは船外カメラの画像をプレイバック。
 ピカッと光り……その正体。
「地上からレーザで撃たれたようです。対策を」
「どこからだ。愚かなことを」
 アルフォンススが舌打ちした。小さくバラけてしまうと、数が増える上に標的として狙いにくくなる。
「真下なら……」
 相原が言うには、座標だけなら紅の共産帝国。迎撃用の砲を作っていたと幾度となくニュースになったとか。無論、そのたびに同国の技術力と比してSFじみた荒唐無稽と一笑に付されていたが。
「何でも盗むしな」
 
(つづく)

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