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アルゴ・ムーンライト・プロジェクト第3部-051-

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 ゆっくりと揺れている認識があった。
 ハンモックで昼寝をしているイメージだ。
 しかし、そんな経験は無いことに気付いて彼女は目を醒ます。
 身体動かそうとして拘束されていると知る。椅子の両サイドから自分の両肩を掴むようにパイプで出来たアームが生えている。船内であり、衝撃吸収機構が働いたのだと判断できる。
 頭がガンガン痛い。コンソールの画面にロック解除のボタンが表示されていて、タッチするとアームが外れて引っ込んだ。頭の痛い部位に手をするとタンコブができている。振り回されたせいであろう、椅子に後頭部をしたたかぶつけたようだ。ただ、出血までには至っていない。
 多少めまいがあるので、椅子につかまり立ちして操舵室内を見回す。クルーは船長ら大男も含め失神状態。屈強な彼らでも、脳から血が抜けるほど振り回されれば失神もしよう。INSという装置は偉大だ。ここで働かなかったのは相原が船長権限で“無茶な挙動に対する保護”を解除したせいに相違ない。
 頭(かぶり)を振ってめまいを払う。
「ねぇ」
 傍らの相原を揺さぶる。ヘッドセットが外れており、掛かった力の一端が推測される。
 果たして相原は目を開く。
「よう、天使さん」
 それは2度目に彼に会った際、彼が言った言葉。意識朦朧状態の時、天から下りてきた船には魔法少女が乗っていた。結果、天使として記憶されていたという。
「うー頭いて」
「大丈夫?」
 レムリアが拘束を解除すると、相原はこめかみに手をし、ヘッドセットに目をやり、思い出したように画面を操作した。
「生きとるな」
「はい。天国じゃないよ」
「必要な確認をやっておく。みんなを起こしてくれ」
「はい」
 相原が画面をポンポンしている間にレムリアは動いた。ひな壇を上がり船長を起こしに行く。
 
(つづく)

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