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アルゴ・ムーンライト・プロジェクト【91】

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「船を止めろ。検出される放射性物質、継続性、強度、射出方向を探査」
「了解」
 レムリアは赤文字で表示された放射線探査システムに起動を命じると、自身もヘリコプターを探しに船底カメラの絵を覗き込んだ。
 ただ、この位置ではジャングルばかり。
「解析急げ。テレパス。意思人格の感はないか」
 アルフォンススの声を背中に感じる。テレパシーで何か感じないかと言うこと。
「いいえ何も」
 レムリアは唇を噛む。動揺が超感覚への集中を妨げる。
 対しセレネ。
「ただ命に関わる……待って下さい。途切れた。強制した。断った……」
 セレネは感じたままにであろうか、語の羅列を口にし、同時にレムリアにイメージが飛んできた。
 構成し直せということのようだ。レムリアは動画のように再生されるそれをつなぎ合わせ、文にする。
「重大なことが起こり、解決を要請するも拒絶。強制をなお拒絶したため……そこからは薄れています」
 目を閉じてイメージを追うが、霞の向こうに消えて行くよう。
 それは距離が遠くなったことを意味するのか。
 それとも。
 再度アラーム。
「プルトニウム239検出。船長、ウランの核反応が起こった可能性が高いぞ」
 その時。
「魔女っ子。あれは違うか」
「えっ」
 アリスタルコスが割り込みで探査システムを動かし、船底カメラ画像にカーソル「+」記号が表示される。
 ヘリコプターと横たわる人体。
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 超感覚が即座に返して寄越す。違う。及び、絶命している。
 人体は兵士である。迷彩服を着、自動小銃を手にしている。
 船はアラームを継続している。文字が重なり、カーソルの方向と放射線源が一致している旨表示。
 すなわち兵士の死因は放射線障害。
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〝あり得ないことが起こっているというメッセージとして〟
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 そしてヘリコプターはEFMM所有と判明。
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『重大なことが起こり、解決を要請するも拒絶。強制をなお拒絶したため……そこからは薄れています』
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 自分の言葉を反芻する。
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(つづく)

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