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ユカちゃんハテナ王国へ行く【14】

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「そう。この国、いえ、この星と言うべきね。小さいけれど殆ど金なの。星が死ぬ時の大爆発で出来た。その際の大きな重力で中つ国と繋がってしまった」
 セバスチャンが頭を抱える。それは、お姫様が言って欲しくないことをベラベラ喋っているためだ、とユカは理解した。
「昔、あなたの国が金の生産で世界一だったことは知ってる?」
「ああ、黄金の国ジパング……」
 図鑑の……堅苦しく言うなら海洋開発史に相当する部分に書いてあること。
 お姫様は頷くと、服の後ろからユカの図鑑を取り出した。
「あ!あたしの」
「馬車の中にあったわ。その黄金の国はね、中つ国、つまりニッポンね。そこと、ここ果ての国(はてのくに)と、繋がる口が佐渡島にあったからなの。その前は、今で言う千葉や茨城にあってね……中つ国からタケルが攻めて来たから……」
 この説明には地史が要る。記紀に出てくる東方征伐・遠征の終着点が今の茨城・千葉のあたりである。ただ、それは。
「知ってる。『古事記』で読んだ」
 ユカは喜んで言った。
 くっついて行く、という気がしている。読んでもらったこと、教えてもらったこと、関係ないように見えてどんどんくっついて行く。
 何か楽しい。
「その通り。でもね。あの書物が全てじゃ無い。隠しておきたかったことは書かなかったみたい」
 姫は古代、千葉茨城にここへの出入り口が出来ており、ヤマト王権から見て東の果てにあるから、はてのくにと呼んだ、と言った。
 ただ、金の所在のゆえと、出入り口が彷徨うゆえに伝承には載らず封じられた。金は人の目を欲で眩ませる。そして彷徨う出入り口は通常とは違う空間を作り、多くの人を行方不明にさせる。ちなみにそれは科学的知見で説明するならワームホールであり、すなわち、存在する宇宙が異なる。
 

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