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天使のアルバイト-030-

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 斯くて母親はあっさりとウソを信用させた。
「ええ、はい」
 エリアは伏し目のまま答えた。もし今店長氏を真正面から見れば、“泣き顔マッチョ”の組み合わせに吹き出してしまい、全部ぶち壊すに決まっているからだ。ちなみに、エリアの発言は話を合わすも何もなく、この一言だけ。
 再び主導権は母親。
「びっくりしましたよ。いきなりこの娘が尋ねてきたときには。しかもいきなりぶっ倒れて、熱が40度!。ということなんで、お願いできますかしら?」
「えーえーもちろんいいですよ」
 店長は二つ返事で頷いた。エリアは母親のセリフに含まれるものすごい論理の飛躍と、心理学的誘導に気付いたが、とりあえず何も言わない。
「エリカさんか。よろしく。しかし何だね。何かこう……不思議な……変な表現だけど、いい香りのしそうな何かをまとっているような……そんな女の子だね」
 まただ。エリアは気付いた。会う人にことごとく不思議と言われる。やはり何か“人間”と違うところがあるのだろうか。
「それでだ」
 店長の表情が引き締まる。恐らくここからは自分が自分の意志で答えるべき場面。
 エリアは店長を見上げた。
「勤務態勢、シフトのことなんだがね、どうしようかね。平日も毎日来られる?」
「はい」
「じゃぁ開店8時。閉店8時。休憩3回20分ずつ。昼食は11時半から13時半の間のどこかで1時間。時給は見習い期間中850。それ以降950。閉店後残業時は1000円。いいかな?」
「ええ。お任せします」
「アルバイトの経験は……」
「ありません」
「わかった。じゃあまずは商品陳列しながら、仕事の内容とお客様との応対から憶えてもらうかな」
「はい、よろしくお願いします」
 エリアは頭を下げた。
「じゃあ来て」
「え?」
 

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