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2016年12月 6日 (火)

アルゴ号の挑戦~東北地方太平洋沖地震~【魔法少女レムリアシリーズ】-052-

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『プラズマで海水を水蒸気爆発させて吹き飛ばせ』
 相原であった。そして今、プラズマガンを持っているのは。
「私が吹き飛ばす」
 呼応してレムリアはスロープ上で足を前後に開いて長銃を肩に構え、タンク直近の海面めがけて発砲した。
 雷のような音がし、反動で身体が少し回転したが、電磁力で反動補正を受けた火の玉が水面突っ走ってタンク至近に着弾。ボンと音を発して白煙が生じ、タンクが文字通り吹き飛ばされ、空中へ舞い上がる。
 そこへレーザ一閃。タンクは真っ二つの輪切りとなり、若干の火の玉は生じたが、ガスの拡散の方が早く、燃焼が持続するには至らなかった。
 長銃を船内に投げ出し、屋根上へ女性の様子を見に行く。呼吸も脈もない。
 体表も濡れて冷たい。背後に大男達の気配。
「保持ユニットへ」
「了解」
 ラングレヌスが抱え上げ、アリスタルコスが心臓マッサージ。
 任せ、その間を利用し、保持ユニットへ先に走る。
「ベッド・保温・AED・人工呼吸」
 走りながら音声で指示。AED自体はベッドに内蔵されている。これでコンピュータが彼女の声を認識してコマンドを飛ばし、電源入ってヒーター温度が上がって待機。
 AEDの電極パッドのシール剥がしたところで女性が運び込まれて横たえられる。
「二人は次へ。後は私が」
「おうよ」
 男達が去る。
「操舵室、一人収容しました」
 報告し、和服の胸をはだけてシールを貼り、電極をあてがって心電図確認。
 微細な揺れ。心室細動。
 除細動動作。すなわち電気ショック。……反応無し。
 強心剤注射。再度除細動動作。……反応無し。
「あの……」
 大男二人に入れ替わり、毛布を羽織った男性。
「もう、母は、随分になります。なので……」
「呼びかけなさい」
 レムリアは男性に叱るように言い、心臓マッサージを始めた。
 女性の口元から水が溢れる。

 

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