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天使のアルバイト-090-

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 医師は図解した。なお、以下の説明は、文章で書き並べても良いが、正確性に重点をおき、図を併記とする。
 母親が頷いた。
Hla1
「はい」
「そして…HLAの場合、これよりも複雑です。まず、情報枠は14になります。両親から7つワンセットを1つずつもらい、14になるのです。情報枠が多いので、それぞれの枠に名前が付いており、A座、B座、C座、D座、DP座、DQ座、DR座と呼ばれます」
 医師は図解した。
「ちょっと待ってください」
 止めたのは母親。
「はい」
 医師は答え、書く手を止めて振り返った。
「とすると、例えば血液だと“A”の一文字で済むものが、その免疫の型だと14文字になる…」
「その通りです。そして」
 医師は枠の下にこのように書き足した。
“一つの情報枠につき、情報は10種類以上。”
「血液なら、枠は一つで、枠の中に入りうる情報はABOの3つです。これに対し、HLAでは、枠は7つで、一つの枠に入りうる情報は少ないところで7種。その他で10種類以上です。例えばA座という枠に入る情報としては…」
医師は書き並べた。
A1,A2,A3,A9,A10,A11,A19,A23(A23が9種類),A24(9),A25(10),A26(10),A28,A30(19),A31(19),A32(19),A33(19),A34(10),A68(28),A69(28)……
Hla2
「こんなに?」
「そうです。他の枠も同じ調子です。そして、こうした多くの情報から、それぞれ、一つずつ選択されるわけです。ですから、HLAの型の種類としては、数万通りになります」
「数万……」
 両親は絶句した。
 そして、少しの後、父親が。
「では……その……何万分の一かの組み合わせが一致しないといけない。ですか」
「そうです」
 医師が再びゆっくり頷く。
 

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