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【理絵子の夜話】圏外 -39-

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「重い」
「言うな」
「胸が、胸が~」
「ザマミロ」
 石の音。さっきよりはっきり。
「何今の!」
「多分、塚壊しの真っ最中」
 理絵子は言った。
「ようし、現場を確保だ」
「え?でも……」
「8人だよ8人。3人寄れば文殊の知恵。8人寄れば阿修羅の怪力」
「も少し可愛い喩えは……」
「じゃ、般若」
「あまり差はない」
 三たび石の音。
「行こう!」
 みんなして動き出す。着替えたり、パジャマに1枚羽織ったり。
 理絵子もジャージを羽織る。止める術はないし、止める必要もない。
“そっち”に行っても敵がいないことは、昼に確かめてある。
 裏口から客用サンダルを突っかけ、降りて行く。
 石の音。「うっ」とか「はっ」とかいう男の声も混じっていようか。
 理絵子は気づく。“犯人”は一名。しかし向こうは向こうで結界の中にいるため、超感覚ではイマイチ。
 せせらぎより足音が大きくならないよう注意しながら、流れの中を歩いて行く。
 石の音は上流より。塚と見てまず間違いない。
 ワサビの自生地。
 姿勢を下げ、慎重に接近して行く。
 見えた。理絵子には。
「判らんなぁ」
「暗いからなぁ」
「誰かいるっぽいのは見えるけど」
 仲間達が言うが、理絵子にはハッキリと見えている。超感覚のサポートがあるので、真の闇は存在しない。透視と言って良いかも知れない。
 理絵子は気づく。
 その男は。
 昼間の陰陽師。
 自作自演?その意図は?
 男の動作が止まった。

(つづく)

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