373系という電車は、一応は特急用としてリクライニングシートを付けているが、デッキと客室の間はあっぱっぱーだしグリーン車も用意されていない。「特別急行」としてはちょいとランクが低い電車(言っちゃったよこの人は)。最長「9両」で運転された実績があるが、それが18キッパーのお供「ムーンライトながら」とその回送を兼ねた要は普通列車だったりした。
さて土日鉄道では「東海」にすべく発売即6両を導入した。「東海」は東海道線の準急・急行として長く走り続けていたが、本系列を利用して「特急」に昇格した結果、「新幹線と同じ区間を新幹線と同じ料金で時間は3倍掛かる」という意味不明の存在に没落し、2007年にあえなく廃止された。
さておく、この模型がリニューアルされることになり、動力装置の更新と、9両編成化によるその普通列車の再現を目論んだ。で、初期の動力装置を積んだ3両が余剰となるわけだが。
こうした。有料快速「セントラルライナー」。この列車は313系8000番代というのが専用車で用意されたが、それが必要数揃うまで、いわば代打で名古屋ー中津川を走った。過渡期の存在で知る人ぞ知る、と言っても良い。
で。
「セントラルライナー」は概ね30分間隔で走っていた中津川行き快速の半分を「途中多治見まで有料」としたものだ。利用者にはそれまで乗車券だけで利用できたものがいきなり余計な金を取る、となったので「ゼニトラレルライナー」など揶揄され評判はすこぶる悪く、ガラガラの空気輸送で2013年、「ようやく」廃止された。
まぁネガティブな存在だったわけだが、今にして思うと、この列車「そのまま373系でやってりゃちょっと違ったんじゃね?」と思うのだ。書いたとおり373は特急車だからリクライニングシートである。比して313-8000は「ちょっとフカフカ」だが他の313と同じ転換クロス(リクライニングしない)なのだ。古くからの鉄道ファイルには「並ロ」と言えば雰囲気理解いただけるであろう。同じ310円だか払うならリクライニングシートならまだ「乗る価値」があったかも知れない。
どうでもいいけどね。
動力は壊れたわけじゃないので、3両編成専用として少し整備して今更ながらリスタート。
廃止しないから走りなさいw
●S/PDIF
「CDプレーヤ」というシロモノを、「CDからデジタル信号を取り出す機械」(トランスポータ)と「デジタル信号を音楽信号に復調する機械」(DAコンバータ)とに分けた「セパレート型」という形態にしたのは日立である(1984年)。このとき、デジタル音声信号は周波数帯域にして2MHzに及ぶことから、伝送用には映像用(当時NTSC規格4.3MHz)に対応した同軸ケーブルを用いた。その後登場したアキュフェーズのセパレートでは、モータ制御系の多いトランスポータを電気的に切り離したい、という目的から、デジタル信号を光の明滅で送る「光デジタルケーブル」(東芝のトスリンク)を導入した。で、「同軸デジタル」と「光デジタル」が令和の今に継承されるのであるが。
今日び、こいつらケーブルを求めようと店や通販サイトに行くと、HDMIやUSBによるデジタル伝送と区別するためか、「S/PDIF」というカテゴライズで売られている。S/PというのはSonyとPhilipsを意味する。ソニーは言わずもがな、フィリップスはオランダの電機メーカであり、ソニーと共同でCDというシステムを開発したメーカである。「フィリップスって電気シェーバーの会社じゃないの!?」という感じだが、そもそもCDの親分に当たる光学式ビデオディスク「レーザービジョン・ビデオディスク」(レーザーディスク)を開発し「光ディスク」という奴を世に送り出したのは他でもないフィリップスである。
レコードのサイズ(直径30センチ)だったが、ここにデジタル化された音楽信号を入れた「デジタルオーディオディスク」として、レコードに変わる商品に仕立てようという流れを経て、持ち歩くことを目した手のひらサイズ直径12センチの「コンパクト」・ディスク・デジタル・オーディオ・システムが生まれるのである。なお、フィリップスの技術自体は現在デノンと同じ資本に属するマランツブランドに継承されている。
前置きが長くなったが、そんなわけでUSBで送られた「データ」は、最終的にS/PDIF=Sony Philips Digital InterFaceに準拠した「信号」に復調される。そしてここに、「顕微鏡サイズの凸凹にレーザ光線を当てて戻ってくる/来ないを検出する」という、心許ない仕組みのゆえに仕込まれたデータ誤り検出・復元の技術が採用されている。大きく分けて次の2つ(実際には3つ)の技術である。
1.CIRC
cross-interleaved Reed–Solomon code クロスインタリーブ・リードソロモンコード。賢者で名高いソロモン王にちなんだみたいな感じだが、リードとソロモンは開発した技術者の名前である。この仕組みは「クロスインターリーブ」と「リードソロモンコード」に分かれる。
①クロスインターリーブ
これは元々「123……と順番にデータを読み出したいが、1を読んで処理している間にディスクが回転して2の領域を行き過ぎている。2を読むためにはディスクが1回転して戻ってくるのを待つ必要がある」という問題を解決するために、「じゃ最初から2を読めるタイミングに2をずらして置いておけばいいじゃん」という発想の元、データを並べ替えた(インターリーブした)ものである。エラー訂正というよりは、その時代の回路・CPUの遅さをリカバリする技術と言って良い。現在のハードディスク、そもそも円盤を持たないSSDには「遅さのリカバリ目的」では採用されていない。ただ、これの副産物として
123456789
142857369
並べたデータの赤文字の部分をエラーで読めなかったとしよう。上段だとごっそり抜けてしまうが、下段「インターリーブ」されたデータセットの場合、並べ直すと1×34×67×9となり、×の部分は前後のデータからその中間じゃね?という推定で補間ができる。これを利用し、エラー対策としてある。
②リードソロモン符号
まず、「8ビットのデジタル信号」を0から少し書き並べる。10進数の0から7に対応する。
00000000
00000001
00000010
00000011
00000100
00000101
00000110
00000111
「0」だらけ「1」だらけのデータセットが多いのがお分かりと思う。正しいタイミングでどっちなのか判断できないと「0や1がいくつ連続なのか」分からなくなる、と類推できるであろう。
なので。
一定のデータセットに対し、読み替え用のデータセットをあてがう。123456789をABCDEFGHIに変換してディスクに書いているようなものである。復調の際はAと読み取ったものは1に読み替える。
で。
リードソロモンコードでは、「ABC~」側の生成に対し、線形代数の「ガロア体」の概念を使っている(説明しない)。要はこれにより数学的な一定の法則の下に「ABC~」側を生成し、誤り訂正の符号を付加して「記録・送信用の信号列」とすることで、受信側で逆演算して誤りを訂正して復調できる……と理解されたい。
2.EFM変調
eight-to-fourteen modulation:8→14変調。CDは16ビットなのだが、8ビットごとに14ビットの別の信号に置き換えて記録してある。
これは↑に書いた「0や1が連続して正しいタイミングが分からなくなる」ことへの対策の一つで、「二進数の2つの"1"の間に最小で2個、最大で10個の"0"が必ず入るように選択」されている。すなわち人(具体的にはフィリップスのイミンク:Kornelis Antonie Schouhamer Immink)が工夫して考えたデータテーブルである。
10進 | 2進 | EFM |
---|---|---|
0 | 00000000 | 01001000100000 |
1 | 00000001 | 10000100000000 |
2 | 00000010 | 10010000100000 |
3 | 00000011 | 10001000100000 |
4 | 00000100 | 01000100000000 |
5 | 00000101 | 00000100010000 |
6 | 00000110 | 00010000100000 |
7 | 00000111 | 00100100000000 |
まぁこんな具合(8ビット全部=10進数255まである)。言ってみれば「暗号セット」で、どんなオーディオ機器もこの読み替え用データテーブルを持っており、これを参照して「生のデジタルデータ」にたどり着いている。
●ここまでのまとめ
楽曲信号→PCM/DSD変換→生データ→CIRC処理→EFM変調→(CDやデジタルオーディオケーブルでやりとりするのはここ)→パケットに切り分ける→(USBでやりとりするのはここ)→記憶装置内のデータ
以上「前座」。全部読んで下さった方はお疲れ様でした。あ、専門家の皆さん、これオーディオヲタク向けにかなり端折ってますので突っ込まないでね。
ではUSBケーブルで音質が変わる要素はどこでしょうw
(次回・最終回)
高級()ウォークマンさん1AM2。イヤホン自体は実力派だったので、ケーブルとイヤーピースで好みにチューニングした。ケーブルは澪標極、イヤーピースは結局、左右とも高級()イヤホンZ1R用の「トリプルコンフォート」サイズMSとした。同じ名前のイヤーピースはIER-M9にも付属してるのだが、Z1R用の方が滑り落ちにくい。とはいえ長時間使うと耳が痛くなるので、出張時はコンプライさんとしている。
内蔵の音質機能、DSEEやDSDリマスタリングは結局使わずストレートデコードとしている。古い音源はビット拡張するより素のままの乾いた音の方が切れ味が良いように感じるためだ。DSDは高音が丸くなる。バランスの悪い音源をごまかすときに使う。
当面これで「音質面」では戦える。問題は澪標が「重い」こと。ケーブルってよく考えると「金属の塊」で、撚り線を太ましくすれば応じた重さになって当然。
クリップを用意しないと。え?クリップ変更による音質の変化をリポートしろ?
変わったら怖いわw
(そーす)
名古屋の市営交通「名古屋市交通局」が設置されて100年とか。市電・市バス・地下鉄。
ただ何の因果か名鉄沿線沿いばかりに住んでいるので、「常用」する交通機関じゃないのと、バスの路線配置があまり名鉄を意識したものじゃないので、名鉄-市バスのリンクが薄く、褒めるでもけなすでも無い。初乗り「210円」はトーキョーの私鉄に乗ってるとべらぼうだが、使うときはドニチエコ切符とか乗り放題あるので、割高と感じるほどでは無いかと。
電車について言うと、名鉄との相互乗り入れを目した3線はともかく、東山・名城名港線は今となると小さすぎたなと。6両編成と言っても15m車じゃ全長90mに過ぎず、車幅も考慮すると現行電車の標準サイズ20mの4両編成に相当。そりゃ混むだよ。
一応、電車はVVVF制御の自動運転(ATO)で揃ってきたし、ホームドアも広がってきた。「ソフィスティケート化」はどうにかできているかなと。
公共交通の使命は金儲けより「誰でも使える移動機関」だと思うので、無駄遣いはいかんけど、赤字であることに余り恐縮しないで欲しい。すぐ使える足があってこそ「真の大都会」なのだから。
REALFORCEが鎮座ましましているここは「土日鉄道社長室執務机」である。工作をしたり、パソコンを置いて短歌だ小説だひねり出す要は「ボケーっとする」ことを主目的としている。が、コロナ在宅で「ガチ執務室」に変貌してしまった。REALFORCEも隣に居るトラックボールも応じたガチ化による「予定外」の産物だ。
ただ工作が主目的なので机上面が高く、視点も手の位置も標準より高くしていた。腱鞘炎の悪化に伴い位置を少し下げた……のがこの写真である。合わせて上段下段で各種入れ替えを行い、
高さのあるスタックスのスタンドを上に持ってくるとか、使用頻度に応じた動線となり、使い勝手の点でスッキリした。
スマホはiPhoneSE2で2020年から使っているが、ほぼほぼポケGOを付けっぱなしにしているので電池ヘロヘロである。プロセサ時代遅れだし2年経ったので変えてもいいのだが、ご存じの通り「機体」が半導体不足のためろくすっぽ入荷しない。
で、電池だけ替えた。市井の「電池交換屋」で2台ヤったら割引きいて1万円なり。作業内容的には児戯に等しいのだが、工具と何より交換用バッテリを個人で手に入れるのが難しく、コスパが悪すぎる。
ワイヤレスでもポケGO運転しながら充電されて行くし、同じくスッキリした。
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