ちくちく・がりがり・こちこち・ごりごり
「ちもちも」かい。
妻が漢方の病院へ朝から出る。オレは廃車ちゃうわ歯医者。
「おと~ちゃんあそぼうよ」
「だめ」
「ふんが~」
「歯医者。一緒行くか?」
「うん」
…置いて行く気はさらさら無いが。な、どこかの議員さんよ。
さて今回の歯医者は先の会社の健康診断、歯科検診において、親知らず脇の歯茎にポケットが出来ているという指摘に基づく。
「出来るだけ急いで歯医者へ」
脅されてやろうじゃないの。
「初診で~す」
とはいえ、妻子はココに通っている。娘は慣れた足取りで子供スペースに直行。
「…お父さんですか」
「です」
「ではこの問診票に…」
会社で言われたことをそのまま書いて、あん?『前回歯医者に来てからどのくらい? ヶ月』
実は前回歯医者で治療したのは小学生の時分である。東京に引っ越し、就職して妻と巡り会い、転勤でこの地へ来る間、すなわち関東で歯医者に行ったことはない。
『300ヶ月』
受付担当歯科助手(♀)「ぶっ!」
ヨッシャあなたのハートをギュッとつかんだ。←ヴァカ
「ど~ぞ~」
呼ばれて入ってじゃじゃじゃじゃ~ん。
四半世紀である。そりゃぁ、進化もしている。おなじみベッド型診察台の傍らにはパソと自在アームに取り付けられた液晶モニタ。
状況説明して口を開ける。娘が来て
「おとうちゃんないちゃだめだよ」
その場にいた全員にウケやんの。ちっ。
診察。
「ああ~これは黒いですね。こっちは親知らず…25年ぶりなんですよね」
「ふぇぇ」(訳:ええ)
「にしちゃ綺麗な方ですよ」
さよけ。針状の道具でちくちく歯周病のチェック。ナニ6?(普通、4以上は手術)
「この親知らずは埋もれてるみたいですね。レントゲン撮ってみましょう」
アゴに台を載せて撮影装置がぐるり。おしまい。
無論、現像なんて工程はもはや存在しない。
「あっち(診察台)の方に出しますね」
前記モニタにポン。ああ~下顎の親知らず横向きになってしかも埋もれてます。ルクソールの棺桶みたいに。正式には水平埋伏智歯(すいへいまいふくちし)と言うようだが。
「こりゃ当院じゃ手術できませんね。大学病院を紹介します」
待てい。
「そばに神経通ってますし、骨も削る必要があります。完全に埋もれていればいいんですが、少しだけ出てるんですよね。歯の表面のエナメル質(註:磨いた結果つるつるにしたいところ)は骨や肉とくっつきませんので、どうしてもそこに隙間が出来て歯周ポケットになりやすいです」
普通の歯の脇のポケットなら、中の歯石こじり出してフッ素塗って、なんて方法もある。が、横向きで半分埋もれた歯ではそれも不可能。
「もし放っておけば」
「ええ、歯周病になって進行します」
…ここでうんちく(うんちくんじゃねーぞ)。
機会があれば見ていただきたいのですが、縄文・石器時代のズガイ骨は歯がボロボロです。もちろん歯の衛生観念がなかった上に、栄養不良、食材自体も硬い、砂混じりなどが作用した結果ですが、そこから導かれる結論の一つに「歯周病菌による全身疾患」が当時死因として非常に多かった可能性が考えられるのです。実は歯周病菌は非常に恐ろしいシロモノで、骨を侵せば骨粗鬆症。血に乗って全身を巡れば脳腫瘍に心内膜炎…と、充分人を死に至らしめる能力を持ちます。当時の平均寿命は30~35歳と考えられてますが、これは逆に言えば、何もしなくても、そのくらいは生きられた=この年齢を超えると、色々ガタが出てくる、と言えます。ワタシの「歯医者無縁25年」は根本対策をとるには頃合いと考えるべきかも知れません。
とか考えて治療方針。
・埋もれ親知らずの対向にある上顎親知らず(まっとうに生えているが虫歯のうえ形も悪い)をこの歯科医で抜く
・下顎両側のハンパ親知らずは大学病院で処置
「手術は1時間、前後の処置含めて1泊で終わると思いますよ」
一晩入院かい。
幾らかかるんだそれ。
「では来週抜歯で今日は歯石を取りましょう」
てなわけで超音波で振動を与えて歯石を取るマシン(スケーラーという)で、一回りがりがり。歯石は歯の根元にあるので口の中血の味。
でもスッキリした。
「で、手術まで歯周ポケットはとりあえずひたすら磨け」
「そうですね。歯間ブラシなどお使いですか?」
しょーがねーな。毎食後ガシガシやるか。
来週の予約を取って帰宅。妻の帰宅時間不定につき、昼飯はマックへ買いだし。
娘はフライドポテトは好きだがハンバーガーは難儀業苦。
そこで。
「見ててごらん」
父ちゃんお得意ハンバーガー早食い。3口30秒。
「おとうちゃんすご~い」
君が遅いんだい。
妻帰宅。電子レンジに入れておいた(密閉性が高いので、特段動かさずとも保温庫に使える)のを取り出す。
んで。
「おとうちゃんあそぼうよ~」
次は整体なんだが午前中ダメ言ってるしなぁ。
仕方ないので外へ連れ出し、時間が来たらそのまま整体へなだれ込むことに。空き地の草むらでバッタ探し。ショウリョウバッタ成長中。
整体へ。右の首筋から背中にかけてコチコチ。
「硬いですねぇ。左も硬いけど右はもっと硬いですねぇ」
ゴリゴリ。おう痛え。ここで痛いという状況に陥ったのは初だ。首の後ろが凝りかたまっている。
「これしばらくやった方がいいですよ」
てなわけで来週土曜もリザーブ。
するってぇと整体師、おもむろにケータイ写真を見せ。
「友達から3000年に一度っていう珍しい写真をnasaが撮影したって送ってきましてね」
3000年に一度つーたら超新星あたりか?珍しい形状になるっていったらその残骸…
「これです」
http://imgsrc.hubblesite.org/hu/db/2003/11/images/a/formats/print.jpg
Helix(らせん)星雲。NGC7293。惑星状星雲の一員。
すなわち太陽みたいな星が一生の最後にガスを吹き出しながらしぼんで行く姿。
で?ナニが3000年なんだ?みずがめ座の方向距離650光年にあるが。
「これありきたりなもんですが…」
「そうですか?なんかここ数日が一番パワーがあるとかなんとか…チェーンメールみたいなものかもみたいですけどね」
ちなみにこの整体師はスピリチュアルな話が好きである。
さて帰宅後ぐぐりまくる。まず抜歯。え?肉切って歯叩き砕いてピンセットでつまみ出す最強手術でも2万?ホンマカイナ←予算50万。
それから星雲写真。どーやらみくしのオカルト系起源の有名なチェンメらしい。大体URLで明らかなように2003年のアーカイブに入っているのだ。3000年も今が最高パワーもへったくれもあるかい。
チェンメの中身を拾ったので貼り付ける。
ナサのハブル望遠鏡撮影。
「7つの願いをこめて」
「この写真はナサの天体望遠鏡で撮影されたもので、3000年に一度と言われている
大変珍しい現象です。これは「神の目」と呼ばれています。 この目を見つめる者に
は多くの奇跡が訪れるといわ れており、見るものがこれを信じる信じないは関係な
く、7つの願いが聞き届けられると言われています。 とにかく試してみて、どのよう
な変化があるか、見てみてください。」 この知らせを、「そのかたの願いが叶いま
すように」と思いを込めて、たくさんの方にシェアして下さい☆自分だけで独り占め
はしないこと。 今日から七日までが最も強いパワーだそうです。
惑星状星雲ならええのけ?
http://imgsrc.hubblesite.org/hu/db/2004/32/images/a/formats/print.jpg
立体化バージョン
http://www.jpl.nasa.gov/images/spitzer/pia07343-browse.jpg
http://imgsrc.hubblesite.org/hu/db/2007/09/images/a/formats/print.jpg
http://imgsrc.hubblesite.org/hu/db/2004/27/images/a/formats/print.jpg
キャッツアイ。「ロードオブザリング」の指輪のモデルとも。
http://imgsrc.hubblesite.org/hu/db/2004/46/images/a/formats/full_jpg.jpg
まぁ、七夕の夜ですわ。星に願いを…
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