リンク

  • 創作物語の館@ココログ出張所
    別途お話を書いています。携帯端末で気軽に読めそうな短いのと、携帯端末でどうにか読めそうなデータ量に小刻みに切り分けた長いのと。 メインはファンタジー、冒険、命を守る。先端科学、魔法、超能力、妖精さん、てんこ盛り、暇つぶしにでも覗いてやって。50作少々あるので。
  • 竹谷内医院カイロプラクティックセンター
    ヘルニアや座骨神経痛と闘うあなたに。ここが私の安心サポート。 (カイロプラクティックまとめ記事はこちら
  • 朋和カイロホームページ
    名古屋におけるオレのケツ腰の守護神。JAC認定カイロプラクティック。さあアナタもLet’sバキボキ

ついったー

  • ついったー(暫定運用)

めーるぼっくす

無料ブログはココログ

« 夜が明けて日曜日 | トップページ | 会議・打ち合わせ・レビュー »

2007年7月 2日 (月)

深くて濃い尻毛の話

尻毛 しっけ 岐阜県岐阜市尻毛 岐阜市に編入されたのは昭和15年。
字面が字面なので笑いのタネにされる。友人掲示板で盛り上がったのでちょっと調べてみた。鉄道ヲタクは往々にして駅名トリガーでこういう事に首突っ込む場合がままある。

日本で一般に地形・地勢というのは人体の構造に例えられます。「尻」は一帯を代表するエリアの末端を意味します(野尻湖・池尻大橋etc)。
次に、「毛」というのは、植物・草が風になびいている様を動物の背中の「ふさふさした毛」に例えたもののようです。従って「尻毛」の語源として、何らかの地勢の末端に位置し、往事は草木がたくさん生えていた地域、と推察できます。

これをふまえて

これはぐーぐるあーす(わざわざインスコしたヴァカ)に表示させた尻毛周辺の地形です。中心で川が合流していますが、ここは板屋川(いたやがわ)と伊自良川(いじらがわ)の合流点、現在「尻毛橋」が位置します。ここから行くと、二つの川の間の土地(輪中)のまさに末端「尻」であることが判ります。

更に尻毛橋を中心に拡大してみます。緑が多く見えます。これは一体が肥沃な土地であり、植物が繁茂しやすいことを示しています。「尻」にある「毛」の多い土地、予測通りらしいと判ります。ひょっとすると湿地であり、「湿気が多い」とかけている可能性もかんがえられます(そういう説もあるようです)。

ところで。

地形・地勢を人体にたとえるのは、そこに他に何もなかったから、つまり、人が住む前に名前が付いた土地ということになります。そして、そんな古い名前が現代まで残るには、変わらず人が住み続けなければなりません。
「美濃文化自然誌」
http://www.gifukoku.go.jp/bunka/minobunka/honbun/dousyokubutsu/03-01.htm
によると、この地に「尻毛湊」なる船着き場が有ったことが判ります。土地の末端で二つの川の合流点、緑が広がる=平らな土地が広がる。なるほど船への荷物の積み卸しには適した土地と言えます。伊自良川は更に先で大河・長良川と合流しています。また、この土地のすぐ西側は関ヶ原であり、京および北陸路への出入り口です。美濃和紙の出荷ルートも含めた物流のハブであったと容易に想像できます。
いつ頃までさかのぼれるのでしょうか。伊自良川で探すとなんと日本書紀に行き当たります。「壬申の乱に軍功のあった、美努王(みどのおおきみ)を祀る甘奈美(かんなみ)明神が、上流長滝地内にあり、また伊自良牟良君と君姓を名乗る人物も国史にあらわれ」(岐阜県の河川名の由来)http://www.cbr.mlit.go.jp/kisojyo/genesis/index.html
壬申の乱では大友皇子が吉野から伊賀、伊勢国を経由して美濃に逃れていますが、陸路なら伊賀から直接桑名~大垣と上がった方が美濃には近いはず。わざわざ伊勢へ出たのは、そこから美濃へは水路(伊勢湾~長良川)を経由したことを示します。これはこの当時から尻毛も物流交易ルートに組み込まれていた可能性を示します。

現代水準では「あらやだえっち」(横浜市保土(女陰)ヶ谷なんかもそうですよ)な地名というのは、人体にとってそこが重要であるのと同様、実は敬意を払うべき重要で由緒ある地名である場合が多いのです。

« 夜が明けて日曜日 | トップページ | 会議・打ち合わせ・レビュー »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 夜が明けて日曜日 | トップページ | 会議・打ち合わせ・レビュー »

2023年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

最近のトラックバック