朝青龍の場合
あのね外野や背景はさておき、まず状況から解放しなくちゃダメ。責めたり後ろ指刺したりはこの期に及んですべきでない。言いたいこと山ほどある人たくさんいると思うが今はそのタイミングではない。オレだって彼に土が付くシーンを見たがる方だが、今は彼を身を挺して(オレよりでかいけどさ)守る方に回る。「だってこうなったのはそもそも…」いいから黙れ。
人間、「抑鬱状態」は誰にでも訪れる。近親者の死、失恋、昇進や進学の失敗…ひとくくりにすれば「挫折」と言われる経験だ。受け入れがたい・認めたくない事象を事実現実として目の前に突きつけられた時、人のココロはバランスを崩し、傷ついて血を流す。そしてバランスを回復しようとするが、そのパターンは様々で、「異常」に分類される内容もままある。恥ずかしい話だが、自分もかってひどい失恋をして、自分で判るほど「異常な」言動をしていたことがある。挫折を崖から転落、に例えるなら、崖が高ければ高いほど、受ける影響は大きくなり、バランスは大きく崩れる。
この点、彼はチャンピオンであり、自国の国家的ヒーローであり、文字通り頂点の存在だった。それが経緯はさておき全否定され謹慎とされたのだ。彼にとって想定外未経験の事態ではなかったか。「単に減給謹慎だろ?」…我々の価値観で決めつけてはならない。彼は協会からたびたび「品位」について小言を言われているように、「あるべき姿」の価値観が少し違う。外野からの常日頃の蓄積に今回の厳罰…ぐしゃっと来てしまっても不思議ではない。…特定の子の学校の机に毎朝「うんこ死ね」と書いてある。これを「笑い飛ばせばいいじゃん」と言うか、「ひどいことするね」と一緒に消してあげるか。アナタはどちら?
ココロはバランスが崩れると回復しようとあらゆる手段を講じる。でもどうやってもダメだと判ると自分を否定する。…そこまで望む人はおるまい?
だったら「今後は大丈夫だから」とだけ言って後は放っとけ。彼は彼のあるがままに。今は。
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