ムー大陸の場合
こうなりゃ流れだ。
「ムー大陸」
と書くと、なぜか樹木希林さんの顔が思い浮かぶ←そりゃ「ムー一族」だ←古すぎて誰もワカランわ
こっちは太平洋の真ん中に、であり、同様に海中に没した、とされる。ミクロネシア・メラネシア・ポリネシアの各島嶼群はこれの生き残りであり、沖縄海底にある「階段」「通路」様構造を持った岩礁は当時の城跡の一部…というもの。根拠はこれら島嶼群に共通に存在する洪水伝説に基づく。果たして?
縄文海進(じょうもんかいしん)…地球物理学の出した答えがこれ。現在地球温暖化で海水面の上昇が…と心配されていますが、同じことが6000年前縄文時代に起こりました。最後の氷河期が終わったのが1万2千年前ですが、その後急速に地球の温度が上昇、伴って氷河期中蓄積された極地の氷が溶け、世界的な海水面上昇をもたらしたのです。それは現在進行中の温暖化が示すように、上記南洋の島々には水没の危機をもたらし、実際水没した島もあり、そして世界中に豪雨や強力な熱帯低気圧など激しい気象現象をたらしたことでしょう。当然、島々には「豪雨」「嵐」「沈む」伝承が共通に発生します。世界中に豪雨洪水の伝承が現れます。「ノアの洪水」はその末端でしょう。確かに洪水と海中に没する現象はあったのです。ただ、ムーという巨大大陸ではなかった。
確かにムーではなかった。但し。
太平洋の真ん中の大陸ではないにせよ、この氷河期とその後の温暖化で、陸から海に転じた領域は確かに存在します。現在確実視されているのがアリューシャン…ユーラシアとアラスカの間と、豪亜地中海…マレー半島からニューギニア・オーストラリア周辺です。これら「失われた陸地」は、アメリカやオーストラリアへ人類が最初に足を踏み入れるルートとなりました。いわゆる「グレート・ジャーニー」の大事なマイルストーンです。
そしてこの時代。6000年前。
それは農耕牧畜に端を発する人類の定住と「文明」の萌芽を見る時代でもあります。温暖化のもたらした肥沃な大地は、放っておいても植物を繁茂させ、動物を養ったことでしょう。例えばエジプト文明は「ナイルの雪解け洪水が引いた後に麦を蒔くと秋に実る」発見から始まります。すなわち人類は食料を求めてさまよい歩く必要性を感じなくなったのです。その後温暖化は収まり、次第に現在の温度へと推移して行きますが、食料を効率よく、確実に確保する方策を得、また狩猟採集のみでは生活できないほど大きな集団…部族となった人々は、農耕牧畜を確実に行うためにあれやこれやと考えるようになって行くのです。
コメント