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2008年3月15日 (土)

クルマを買った

そもそもが現「駆け抜ける歓び」がくたばりそうだという、消去法に近い購入動機である。無論突発の話で、しかるべき下調べも蓄えもない。

で、一番安いファミリーカー→とりあえずカローラ→荷物が沢山積めた方がいい→じゃぁカロゴンだ→現フィールダー→燃費もいいじゃん→これでいいや。

何も考えてない。

納車は4月第1週。
「もう少し絞り込めません?」
「そこが何とも」
「ジャストインタイムのトヨタさんじゃないですか」
「(^◇^;)」
まぁテクテク歩いて取りに行ける距離なので、あまりそこ突っ込むこともないだろう。決算期なのでJAF加盟と引き替えに随分お値引きいただいて確定。前金を払って契約成立。
「試乗できます?」
「どうぞ」
キーレスエントリーシステム。ブレーキを踏み、エンジン始動ボタンをぽち。
始動しただけで身体トヨタモード。免許取ってすぐのクルマがカムリなので、18の私の身体はトヨタに染まったのだ(なんかやらしいな)。
ラグ式ミッションをカクカクしてDレンジ。いきなり手のひらステア(※1)で店を出立。うはは「初めて乗るクルマ」の感覚全然ねえ。

トヨタ車ってどれ乗ってもフィーリングが同じなのだ。

バカにしているようだが実は技術的には大変なことである。「このくらいステアを切れば回頭角はこれくらい」とか、以下専門用語を並べるが、スロットルワーク、ブレーキの効き味、遠心力やコーナリングのグリップ感…。
カムリの時覚えたフィールで義父のカリーナ、斜向かいのおばさんのbB、このフィールダーと何の問題違和感なく乗りこなせる。これはもちろん顧客が次第次第に上のクルマ(いつかは、クラウン)に乗り換えても問題なく乗りこなせるようにだが、ひっくり返すとカタチも質量も動力システムも違うのにみんな同じというわけで、これはそう簡単に出来るものではない。ちなみにもちろん、コルトみたいなフライバイワイヤ感覚もない。ちゃんとクルマの挙動は身体で感じられる。CVT特有の「回転数一定で速度だけにゅる~っと上がってゆく」感じが唯一のキモチワルイ感。
妻の最多用途、「幼稚園の送り迎え」を想定してそっちのルートへ。
踏切の前が急な上り。
「坂道発進だけ気を付けてくださいね」
いわゆるオートマチックの流体クラッチならトルクが出て踏ん張るが、CVTのベルトは滑る。上り坂の途中で停止し、発進しようとすると一瞬下がる、というわけだ。
丁度その踏切で止まったのでブレーキを緩解するとなるほど下がる。
「妻には正攻法坂道発進(サイドブレーキ使用)を練習させますわ」
オレは左足ブレーキ(※2)でいいや。あとはこのカクカクゲートが勢いよく動かしすぎると行き過ぎる(DからRへ)位か。まぁこの辺も慣れ次第だろう。しかし静かだわ。止まってるとアイドリングの音も聞こえない。
ディーラーへ戻る。
「ご成約プレゼントが中日クラウンズの入場券か、ドラッグスギヤマの商品券なんですがどちらにしましょう」
前者実家のゴルフオヤジに教えれば新幹線ですっ飛んで来ようが。
「商品券で」
「かしこまりました」
うーむ。先のアンプよりかなり冷静にクルマ買ってる。

※1手のひらステア
オレの勝手な呼称。但しトヨタユーザーに良くある症状で、感染者も数多い。
トヨタの車速感応型パワステは低速域では本当に軽く、手のひらをステアリングホイールに乗せてクルクル回せば充分動く。このためついついちゃんと握らずに手のひらで回してしまうという慣れ症状。脳内的にはカッコイイかも知れないが、いつ手のひらがズルッと滑るかも判らず、危険なので本当はやってはいけない。内掛けステア(手のひらを返してステアリングホイールの内側を握って回す動作)も同様で、こっちは切り返しが出来なくなる。変なクセはつけないように。

※2左足ブレーキ
正攻法坂道発進では、アクセルを軽く踏んでからサイドブレーキを解放するが、左足が遊んでいるオートマ車では、サイドを引く代わりに左足でブレーキを踏むという方法も採れる。会得するには練習が必要で、いざというとき左右ゴッチャになったりする可能性があるのでオススメはしないが、非常時の反応が早いからという理由で、常に右でアクセル左でブレーキという方も中にはいる。確かに

右足をアクセルから離す→足をアクセルペダルからブレーキペダルへ移す→ブレーキを踏む

よりは、アクセルから足を離す動作と、ブレーキを踏む動作が同時になるため、早いのは早く、一理ある。

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