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2008年4月11日 (金)

一体誰じゃい

鉄カテだが一般的な書き方をする。心当たりのある人は反省して欲しい。
今朝方、名鉄瀬戸線小幡駅手前で、電車の非常ブレーキが作動した。遮断機の下りた踏切を自転車が横切ったためだ。
本人は充分自信を持って直前横断をかましたと思うが、運転する側はこれを心配する。

「転んだりしないか」

道路においてクルマを運転していても同じである。「サッと横切ろうとする」のは、裏返せば余裕がない。横切る途中で石でも踏んだら、自転車に故障が生じたら、転んだら……クルマは急には止まれない。
まして電車である。30トンからの鉄の塊が客満載してズラズラ繋がっている。足元は鉄の棒に鉄の円盤。ゴムタイヤと違い摩擦など殆ど無い。法令で列車は非常ブレーキ作動後600メートル以内で停止しなくてはならないが(新幹線などは除く)、逆に言うとどれだけ工夫してもそのくらいは走るということだ。直前横断で転ばれたら……

鉄の塊の前に人体など水風船。

鉄道の踏切が早く閉まりすぎという意見は多いと思う。閉まってもすぐに列車は来ない。その背景は上記の通りである。危険発見から停止、トラブル時の踏切からの脱出時間など、諸々考慮した上での作動タイミング設定なのだ。それでも列車位置探査やダイヤグラム連動で進化した方である。例えばJR中央線八王子駅西側など、駅から出てくる列車が電車なのか貨物なのかで、動作開始のタイミングを変えている。

話は終わらない。非常ブレーキが作動すると以下のような事態が起こる。まず、列車の非常ブレーキは列車が完全に停止しないと解除できない。制服の袖口などがハンドルに引っかかって勝手に解除など生じたら意味がないからだ。このため、自転車は行き過ぎても電車は停止を余儀なくされた。
その止まる瞬間がまた問題である。自転車やクルマがそうであるように、電車も急ブレーキかますと前のめりになる。前のめりは止まれば戻ろうとする。
鉄の車体がユッサと前から後ろへ動くのだ。この揺れに乗客人体は翻弄される。時々見かける「非常ブレーキで乗客が転倒しケガ」はこれである。
で、電車は踏切の安全を確認の後、ようやく発車した。当然、駅には遅れて到着なので、ホームの客は本来より増えている。朝ラッシュで列車間隔は詰まっているから、1本遅れると後続も遅れる。当然、乗客はそうなることを知っている。
なので、本来1本後ろに乗ろうとしていた人すらも、遅れた電車に乗ることになる。混むし、乗り込むのに要する時間も増えるので更に遅れる。
「電車まだ遠いから渡っちゃえ」
アンタの勝手でこういうことになる。

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