脈絡無き今日の出来事3題
病院行って足見てもらって腰モミモミしてもらって帰宅。
娘が開口一番
「ハチを殺した」
屋内にハチが入り、どうにも出て行かないのでやむなく、とのこと。
遺骸はそのまま。見るとフタモンアシナガバチ。図鑑で模様を見比べて確定(この種の作業を同定という)。
にしてもデカイ。図鑑による体長は最大18ミリとか。2センチはあるぞ。
時期と飛び方とサイズからして、この春から新たに一国一城の主となった女王。巣作りの場所探しであろう。ちなみに、春祭りの人混みの中を大きなハチが一匹飛び回って、何か怖い、という経験をした方もおられようが、そういうのは大抵、巣をぶら下げる軒先がないか探している新女王である。
「おとうちゃん何で触れるの?」
同定作業(専門用語を使うと何でもカッコヨクなる)でハチをつまんでいるオレの姿に娘は不思議そう。
「死んでるからだよ」
「ふ~ん」
一知半解。死んでいるので危険ではないという理解ができないのである。
「あ~、針が出かかってる。おじいちゃんに虫眼鏡もらってでしょ。持ってらっしゃい」
尻の針先を見せる。
「これがブスッと刺さるんだよ」
「ふ~ん。ねぇ、なんでおとうちゃんハチ触れるの?」
針が出ていて平気で触れるってのが判らないのである。
「死んでるからだってば」
「ふ~ん。かわいそうだね」
死=かわいそうという直結情報はあるが、不可逆かつ全機能停止という意味とはつながっていないようだ。
で、手をかけたのが自分たちなもんだから、かわいそうなことを自分たちが犯したという後ろめたさがあるよう。
「だったら埋めてらっしゃい。神様にお返ししなさい」
「は~い。行ってくる~」
ミツバチだって巣と同胞を守るために命がけでスズメバチによる略奪に立ち向かい、相手を殺す。
妻子は自分たちの危機回避のために殺虫剤を使わざるを得なかったのだ。
「制汗スプレーで冷たくなると動きが鈍くなるから、その隙に強制退去という手もあるけどね」
妻には言ったが、オレならそうする話であってシロートにはおすすめできない。生半可な同情心で危険を招くより、確実な断絶が現実的な手段である。ちなみに、黒い物が動くとハチは興奮するので、なるべく姿勢を低くし、慌てず、冷静に。
メシ食いながらBSデジタルで復活した「カーグラフィックTV」を久々に見る。実家にいた頃深夜にアサヒでやっていたのを見ていたが放送終了。それ以来だ。いや~田辺さん、いい~お年になりましたねぇ。
ネタはロータスエリーゼの仲間達。…BMWを駆っていた背景にはこの番組の影響がかなりある。そして今カローラフィールダーなのだ。論理の飛躍は気にするな。
「エリーゼにしなやかさを求めるようになったのは松任谷さんもそれなりの年齢になったと言うことですよ」
うはははは。しかしつーいれぶん。装備無しスッカラカンはおろか、フロントガラスすらもない全くもって早く走るためだけのクルマ。軽くて、デカイタイヤで低重心。モノスゴイ過給器。原動機を積んだだけの原理機。妻にとっては輸送機としての意義がないと異議のようだが、楽しむメカとしての存在意義に異議はない。
「おとうちゃん。クルマっていろいろあるねぇ」
あああるよ。
「なんで二人しか乗れないの?」
「二人で乗れればいいって思って作ったのさ」
「やだ~」
この「やだ~」は、父親がエリーゼを買い、自分が乗る場所がないと一足飛びの類推に基づく不安の表明である。
「別に買う気はないよ」
ただ娘よ。原理目的に論拠を置かず、むやみに結果だけ訴求するようなクルマに乗るなよ。
さてメシも食ったしクルマも見たし、風呂にはいるか。
と、病院で足に巻かれた湿布とテープを外そうとすると…
「あれ?いつもとちがう」
娘の弁。意味?オレの作業と病院の作業で仕上がりが違うってこと。
こう、どうでもよいような些細なことを発見して「なんでどうして」攻撃してくるのが昨今ウチの娘さん。
できる範囲で徹底的に答えてやれば良いのだが。
「病院行ってやってもらったからだよ」
「どうして病院行ったの?」
あのね。
どうしてってね。
「会社から電車に乗って電車を降りて階段昇って階段降りてドアういい~んと開けてもう一個ういい~んと開けてお願いしますって言って病院行ったの。判った?君がこの間おかあちゃんと待っててくれたあの病院だよ」
こうして行ったんだよ、
「ああ、あの病院ね」
そうだよ。
「絵本やさん(単なる書店)の隣にあるあの病院ね」
だからそうだって。
「やっぱりあの病院か」
あのな。その多重質問と多重確認。
なんで?
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