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2008年6月20日 (金)

三菱冷蔵庫MR-A41Nその3

さて冷蔵庫インプレ最終日。電気的性能…の前に。

小さな気遣い

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・ここは高さを変えられる。但し、オレ的にはもう少し可動範囲が広いと吉
・また全ての棚、引き出しについては取り外すことが可能である。つまり掃除が容易。
・庫内ランプは容易に変えられる。いや別にここもLEDの方がえれーええんでないかと思うわけだが。白いのが80円@アキバだってよ。
・頭に転倒防止ベルトが付けられる(別売り)。まぁ質量100キロ近いわけであって、可能な限り取り付けた方がいいだろう。
・開けっ放し、閉め忘れにはピーピー音出して文句を言う。
・氷は氷室が一杯になると製造を一旦ストップ
で、マニアック。

電気性能
冷蔵庫の冷却システムはヒートポンプ式である。要するにエアコンと一緒であり、庫内の熱を庫外へ逃がすことによって冷やす。逆に空気中の熱をかき集めるのがエアコンの暖房であり、昨今CM見聞きの多い給湯器「エコキュート」である。
昔の冷蔵庫は裏から見ると下の方にお釜みたいなコンプレッサがあって、放熱用の配管がつづら折りになっていたわけだが、現在はペットボトルの親玉みたいな格好をしたロータリーコンプレッサ(ロリータコンプレックスではない)の開発によって、これら冷却システムのスペースは大幅に減少、放熱配管も姿を隠した。また、少し前までは「ぶい~ん」と音を立ててそのコンプレッサが回っていたわけだが、コイツによらずそんな冷蔵庫は殆ど無くなった。これは高速でコンプレッサを所定の回転に立ち上げ、また低速で静かに運転するエレクトロニクスの進化のたまものだ。トルク制御のインバータ駆動(ベクトルドライブ)である。またこの駆動系は長年の懸案であった冷媒ガスの脱フロン化(イソブタン)に大いに貢献したことだろう。ちなみに、コンプレッサの方式やインバータの採否などは、ひところカタログの謳い文句だったが、
「たくさん入って早く冷えて静かで省エネならそんなのどうでもよい」
ユーザが殆どなわけで、こいつもカタログや取説にはそんな文言は出てこない。

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本題に行く。インバータでコンプレッサの回転速度を変えられるという長所を活かし、「急速チョメチョメ」が付加されている。ボカボカ買ってきてドサドサ入れたらこれをポチッとしてやると良い。2時間ほど一生懸命運転する。なお、単に開けて出して(または入れて)扉を閉めると、その間に失われた冷気を補おうとこれまた短時間一生懸命運転する。電力はコンプレッサが141W。霜取りヒータが172W食う。……ヒーポンの熱で霜取れんのかと思うのはオレだけか。
また、時間あたりの扉の開け閉めをカウントし、「少ないな」と判断したら、運転電力を下げる「ひかえめ運転」機能を持っている。「夜中に庫内灯が小さく光るのを眺めるのが好き」とかゆーのでもない限り、ポチッとしておけばいいだろう。あ、ちなみに取説にある本機能の説明文はあれではワケワカラン。
で、このひかえめ運転+インバータ制御のシナジーで夜間でも動作音は殆ど無い。音が殆どしないってことはエネルギー僅かしか食ってない。「早く冷えて静かで省エネ」……夜中の2時に冷蔵庫に耳押しつけてオレも何やってんだか。ちなみにこの辺の冷却メカ・駆動エレクトロニクスはエアコン「霧ヶ峰」の傍系に当たる。まぁ同じ工場で作ってるから当然なんだが。

小ネタ
温度設定のボリュームは、冷蔵、チルド、パーシャル、それぞれの位置でクリッと止まるが、例えばソフト冷凍など、「その先」へもう少し回る。残り物など冷凍マニアで冷凍室が足りませんという場合は、近々に食べるものはスライド室へ、キンキンに冷やす物は冷凍室へ放り込むなどの使い分けをすればよいだろう。

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あと、設置を頼むと「中の冷媒が落ち着くまで2時間ほど待ってから電源入れて下さい」と言われることがあるが、これは気にせず設置完了後物凄いで電源を与えて構わない。そのくらい考えて設計されている。つーか、そのくらいでどうにかなるような冷却システムじゃヤワだって。

使用上の注意
前に立って頬ズリしてると足元にもわ~っと生暖かい風が出てくることがある。これはそのヒートポンプによる排熱である。ファンを使って下から逃がすので、足元に出てくるのだ。もわ~っと来たら、「あ、動いてる」と生暖かく見守って頂ければ結構。なお、側面にも熱が出てくるので、スプレー缶(殺虫剤など)や、炭酸飲料など冷蔵庫のそばに置かないこと。「ホットコーラ」は微妙な魅力があるかも知れないが、刺激が爆発的に過ぎる。

総括
82点やる。妻は「まだワカンナイなぁ」。減点は15点が浄水のアンチメンテフリー性。そのうち面倒臭くなって放置か、市販の製氷皿を使う気がする。給水ポンプ抱く位なら、例えば市販の浄水器メーカとタッグを組んでフィルタ共用化など出来ないか。3点は棚の位置。オーディオラックみたいにダボ打てとは言わないが、もうちょい動かないか。
静粛性は充分合格。ロータリはカウンタウェイト抱かせて(重ねて書くがロリータ抱かせてではない)職人が緻密にロウ付けしても、メカニカルなバランスは完全に出来ない。それでいて前よりデカい冷蔵庫で前より静かなのだから、エレクトロニクス頑張ったんだろう。
名より実を取る。その心意気を買う。

おしまい

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