おっそろしい話
北極点から夏場氷が消えるそうな。
で、ロシアがいそいそと領海沿岸に資源探査船を出し。と。
ドコが恐ろしいんだって?
ロシア?いいえ。
お前NHKのアレ見たんだろ?そうだけどホッキョクグマの将来を案じるのが主旨じゃない。
北極は当然のことながら、地球上で最も寒冷な領域です。そのため、赤道付近で加熱された空気は北極地方へ向かい、北極の冷たい空気は赤道へ向かい、という大きな空気の循環ができています(ハドレーだ何だという話はややこしくなるので省略)。
つまり熱さを逃がす役割を持っている、と言えます。その熱い空気を受け入れることができるのは、大量の氷があるためです。
その氷が無くなる。
熱い空気はドコへ?
また、氷があるということは、太平洋-大西洋間に、北極経由の海流のやりとりが無いと言うことを意味していました。氷が無くなることにより、海流圧力、潮汐力によって、北極海にも「流れ」が出来上がります。
それまで無かった流れが新たに生じる。
その影響は?
そして、流れる海水は常に両大洋のどちらかから熱をもたらし、従って凍りにくい。
北極が元に戻らない。
熱い空気はどこへ?……最初の問いには答えを一つ用意できます。
北へ向かう熱い空気と、南へ下る冷たい空気がぶつかるところ……それは天気予報でおなじみ「前線」であり、生まれる低気圧は二つの空気が混ざり合おうとするパワーの産物です。つまり温帯低気圧は南北方向の空気の動きでできるもの。
もうひとつ。
熱い空気は教科書通りの対流の則に倣い、上へも向かいます。上へ逃げた後には周辺から空気が入る。その空気も更に上昇…地球の自転の作用で渦を巻きながら流れ込む。これが熱帯低気圧、すなわち台風です。
つまり熱帯低気圧は上下方向の空気の動きが作る物。
北という行き場を無くした熱い空気は。
氷の下からガス見つけたところで、住まう水玉がパーになっては元も子もない。
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