ACER Aspire one AOA150-Bb
台湾エイサーのAspire one。いわゆる「ウルトラモバイルPC」に同社として図体価格両面で本格的に戦いを挑んできた意欲作である。
名古屋ビックの試作品に多く群がるを見たので、恐れをなしてネットでポチッとやっとのが23日10時に届いた。公式発売日の開店時刻ピタリに手に出来たというわけだ。
普段使いはエプソンの15インチノート。結婚前に買ったXP搭載初代のNECも動いている状態。なのに3台目になるこれを手にしたのには理由がある。ぶっちゃけ小説書き専用機。要するに趣味機だ。
「はぁ?」という反応が殆どと思われる。これには深いわけがある。基本的にお話を書くのは会社の昼休み。そう、会社パソを食後に叩いて、ファイルはぶっこ抜いて家パソに……をずっとやってたわけだ。
しかし情勢がそれを許さなくなった。パソコンやUSBメモリの紛失。ファイル持ち出しによるウィルス暴露とセキュリティ事故が相次いだのだ。家パソはウィルスバスターにファイアウォール、しかも無線LANなのでルータが一個噛むことになる。強い方ではある。しかしゼロデイ攻撃など食らわないという保証はない。そういう状況で更に自分が事故を出したら。……クビだろう。
専用機を持つより他ないのである。そこに出てきたのがこの手の超小型PCだ。しかも無線LANを標準で内蔵している。これ幸いと飛びついたわけである。
能書きが長くなった。インプレ行こう。
●箱と付属品
箱はこんなサイズ。「パソコン買いました」ってもんじゃない。付属品は書類一式の他、ビニール製のソフトケースにバッテリとACアダプタ。
アダプタのACケーブルこんな太い必要あるん?本体が手のひらサイズなのにケーブルがこれはスマートじゃねーだろ。VCCIクリアできんかったのかね。
●電源を入れて使うまで
バッテリ繋いで電源入れるとおなじみうぃんどうずXPの最初の儀式。うにうに入力するとプリインスコされいるマカフィーのアンチウィルス設定が動き、デスクトップが「ようこそ」。
それだけ。winしか入ってないのだ。これはネット接続を主とするマシンだから。
ネットはLANポート及びWiFi。WiFiはこのようなスライドスイッチでオンオフ。これはよい。
●一太郎を入れました
小説書きなので一太郎が入っていれば良く(必須であり)、IEはスカンのでキツネを入れる。USBポートが左右にあるのでバッファロのDVDを接続したら即認識、ROMから太郎とATOKいんすこ。お話ファイル「物語宝箱」を移動。壁紙もデフォじゃ色気がないので茶坊主さん画のレムリアを入れる。これらはそれこそ無線LANでコピー。
こうなる。……しかし、このあつらえたようなピッタリ感は何なんだ。凄すぎる。
●使い勝手
太郎動かすとこう。横書きなので縦方向は数行出れば充分であり、これでよい。これは横幅を有効活用するため印刷幅表示だが、100%画面でも別に問題はない。
縦書きでやってる「自分史」を映してみる。全画面40×40の印字長表示でこんな感じ。これなら逆に正統派原稿用紙設定の方がしっくり来るかも知れない。
キータッチは当然ストロークが小さいが、代わりに軽みがあって「軽快」という表現が使える。現状、家で話書くとか推敲の場合、NECのラップトップを使っていたが、ここまで来るとラップトップをテーブルに出して……というのが逆に面倒臭い。帰宅したらMDをクレードルに、携帯電話を充電器に、エイサーをテーブルに。NECは非常用だ。
●バッテリーマネジメント
持ち運びで気になるのは電池の持ちだが、液晶の輝度が下がるくらいで、独自の特別な制御は行っていない。winデフォの電源管理設定に依存する。
なので、フタを閉めるとスタンバイ。電源ボタンでハイバネーション(休止状態)の設定とした。
これで無線LAN使用状態とし、時々娘の相手をしつつ、ぶっ通しでお話書いて3時間少々持った。ACの取り回しが鬱陶しいことと、昼休み+帰宅後寝る前チョコ書きという使用法を考えると、この位で丁度良いかも知れぬ。なんだかんだでAC繋ぎっぱなしで使うことの多いラップトップだが、これは文字通り「ノート」であって、バッテリ運転の方がスマートだ。
寝床(!)はここにした。夜の間にチャージしておく。夜挿して朝抜くわけだ。この使い方でアダプタケーブルコネクタの耐久性がどうか、という話はあるが、付属のマニュアルには持ち歩きのパターンと電源モードの使い方、なんてページもあるので、それなりの考慮はあろう。
●総括
大は小を兼ねるというが、コイツの場合は小ささが万難を排す。横っ面に各種メモリカードのスロットもあり、だったら当初の予定を越え、実家へ持って行くパソコン今後これにしようかと妻と話している。エプソンと並べると。
小説書きは趣味である。趣味のためにパソ1台しかも5万5千円。アホかという声甘んじて受け入れよう。
ただこのエイサーはその目的故にオレの世界の一部であり、オレの宝箱だ。
今後ここから生まれて行く。この液晶が遥かなる世界への窓となる。
なんてな(^^)
●裏
(2008/09/18裏写真追加←なんか教育上良くないみたいだ)
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はじめまして。
AspireOneを購入するにあたって、意外と文章を打つことをメインに考えている方の記事が少なかったので、この記事はとても参考になりました。ありがとうございます。
僕もBLOGでAspireOneの記事を書きました。その中でこの記事へリンクさせていただきましたので、報告させていただきます。
投稿: Zhi-Ze | 2009年2月10日 (火) 02時09分
コメありがとうございました。
記事も拝見いたしました。こんなネットの片隅の怪しい活動でもお役に立てたなら幸いです。
「わーぷろ」というキカイが無くなって久しくなりますが、より小さく軽く、ネットに繋がってうぃんどうずベースで戻ってきたのがこいつらミニパソなのではないかと思います。浮かんだコトバをすぐに書ける。文章に仕立てられる。この即応性こそは新しい地平をもたらすのではとか小さな窓から大げさなことを考えています。
こいつがどれだけの耐久性を考慮されているか判りませんし、10インチの新型が出て早くも旧機種になりました。
でもパソコンで新型と呼べるのは古来半年だけ。
まぁ、壊れるまで相棒として付き合ってやろうかと思います。
どうぞかわいがってやって下さい。
投稿: すのぴ | 2009年2月10日 (火) 23時12分