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2008年10月23日 (木)

コストパフォーマンスその2:さよならアールビバン

「アールビバンの会員だ」
と言ったら嘲笑してくれる人佃煮にするほどあるでしょう。
「だった」
に変わった。会員をやめたのだ。理由は簡単、支持していた絵描きさんが同社から手を引いたから。だったら、一瞬一秒も会員を継続する理由はない。
「今買わないと値段が上がりますよ」
同社の決まり文句。といっても、在庫が減るほど売価を上げるゾという意味。
カタログを開くと、いろんな「版画の技法の専門用語」が出てくる。しかし、リトグラフ(石版画)はさておき、残りはぶっちゃけスキャンしてプリントしたものである。

ただ。

その絵描きさんの作品の場合、元絵(原画)が経年劣化するという物理的問題を持っていた。光にも湿度にも弱いのだ。「スキャンでプリント」でも、コンピュータに取り込む、そして極力元絵に忠実なコピーを残しておくという観点で「大義」はあった。
維持費流通費ビバンの利益さっ引いて、残りは僅かであるかも知れない。でも、絵描きさんの足しになるなら、そんな思いもあって幾つか手にした。

ただ、同社の「流儀」は時代の中で敵視されていった。
そもそも、高額商品を売るには、売る側にもそれなりの品格を身につける必要がある。外国車やレクサスの販売店に行ってみると良い。小ぎれいでダークな制服を身につけた店員がでスマートに対応する。立ち居振る舞いから目線まで教育されているのである。これは高額商品のそもそもの位置づけが「それでも欲しい」と思わせるプレミアム性を持ち、それを見出し相応の資金を動かせる客に向けた物だからである。要するに「来るまで待つ」のである。

審美眼の自画自賛ではない。この点で同社は高額商品を売る品格に欠けていたと断言できる。
「一日コーヒー一杯分を貯金していただく感じで。さ、今決めましょう」
そんな売り方があるか。
斯くて同社の「直営ギャラリー」は一つ消え二つ消え、最大のマーケットであろう首都圏に既に無く、何と実質名古屋だけだ。当たり前だ。可処分所得の限界消費を引き出す方法なのだ。一通り行き渡ってしまえばリピートする余力はない。皮肉にも現行格差社会のカリカチュアである。
他方で「将来顧客」を相手にしようとしない。要は「絵」なので作品好きの学生がいるのだ。しかし彼らはギャラリーに見に来たのが学生だと判ると、途端に距離を取る。「冷たくされた」気持ちは「いつかはこの絵を」という気持ちを殺ぐであろう。ショーウィンドウの電車を「見に来ただけ」の子どもを冷たくあしらう模型屋のオヤジはいない。

オレの知る限り、終焉近い会社というのは迷走と暴走を開始する。オーディオで言えばサンスイ、そしてナカミチ。ソニーにもその気配を感じたが今はどうであろう。EX700の音は先般書いたが本質を見失ったままだ。ブラビアなんかどうでもいいから有機ELで20インチ出せ。
クルマで言えばクライスラーは典型だろう。「デカイのがアメリカだ」ワケワカランこと言い始めて、アイアコッカが株売って「利益が出たぞ」と言い張って、自分で給料お手盛りして会社を潰した。ダイムラーですらも持てあまし、どこへ行くやら。
鉄道模型ならNゲージのパイオニア「アーノルト」が該当する。有り物の色変え、セット売り、手のひら返したような真鍮製高額商品。確かに先行者利益を失って以降は位置づけが難しかったかも知れないが、「ドイツ製」の持つ重みに答えはあったんじゃないかとオレサマは思う。

とりあえず気になっているのは絵描きさんがこの後どーするかだ。ようやくオレ自身ケルト系に興味が向かい始めたし。
多分現代の芸術家を支えるのは「集団のパトロン」だと思うんだ。

『差し支えなければ、退会される理由をお聞かせ願えますか?』

だから会員やってる理由が消えたから。ばいばい。

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