キリスト教と天文学~クリスマスに寄せて~(がんま・完)
「原理主義」さんはダーウィンを否定しますが、史実だと信じる人は「光あれ、神は言われた」(創世記冒頭)を「宇宙創生ビッグバンの光じゃ」と言います。でもどっちも極端で不自然です。どっちも納得する落としどころはないのでしょうか。
立脚点として、旧約聖書の書物は紀元前から存在していたわけですから、その当時の人々が理解できる範囲で、書き手にインスピレーションが降りた、とします。また、神様は都合6日でこの世を作っていますが、1日目がビッグバンなら2日目には地球が出来ているわけで、初日が80億年超、以降5日が残り45億年あまりの話というのもなんだかアンバランスです。地史の年表は対数圧縮して書くことが多いのですが、だとしても極端です。以上から、創世記は「ビッグバン宇宙論」そのものではなく、太陽系の誕生からを描いたものだ、とします。古代人にとって「光」の原点は太陽だからです。すると。
・光あれ→太陽の誕生
・水と空→地球の誕生
え?14節で太陽と月を作った?いやこれは月が出来たので、太陽と月の役割を定義したのでしょう。初日で昼と夜は定義してますからね。で、ここで「治めさせ」と擬人化表現を用いていることに注意して下さい。
この擬人化表現を踏まえてこれです。2章21節「人から抜き取ったあばら骨で女を作りあげられた」
女が命の始まりなのは太古から常識であったはずで、この表現はヘンです。例えばシャーマンは世界共通で女性です。王権を男子継承とするために後世書き換えたのでしょうか。1章27節で既に「男と女に創造された」とあるのですが。
そこで「女」であることに着目します。しかもこれを具体的な人間の性別ではなく、上記擬人化表現を踏まえて「月」であるとします。月は言うまでもなく女性性の象徴です。男と女の象徴の定義であるとするわけです。すると、次の天文学的仮説と一致を見ます。
月の生成における「ジャイアント・インパクト」
これは地球に火星サイズの天体が衝突、この時えぐり出された地球物質が月となった、とするものです。月は地球の一部を「抜き取って」出来ているのです。
加うるに、大地地球の重力的安定性は月に依存しています。地球は根本的にアンバランスなコマであり、月と重力で綱引きすることにより、ようやく今の状態になっています。そして月は潮汐を生み、地球生命は月のリズムを有し、女性性の象徴、に戻ります。男は女無いと生きて行けません(笑)。
女性を取って付けたような表現していると不評なこの一節ですが、実は深淵で壮大な真実を一言で済ませているのかも知れません。
で、アンタいつ生まれたのさ>イエス
(おわり)
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