オーディオの復権……?
三大趣味から「星」「鉄」と書いたので、ついでだから「音」も書こう。
4システムとポータブル。ポータブルはHi-MDとWM-DD9。要するにどこでも音楽聞けるようにしている。我ながらカオスでバカス。
栄枯盛衰繰り返すオーディオだが、評論家の麻倉さん曰く「復権」の期であるという。オーディオ普及期にハマった団塊世代が隠居してあの頃の情熱、というわけだ。ここで冷蔵庫プチ褒めした三菱電機「ダイヤトーン」の復活なんか、ちょいと露骨でないかい?
で、麻倉さんが昨今若者向けに入門書を書きました。ってわけだが、昨今オーディオ入門ガジェットは、iPodに代表される「ポータブル圧縮」で、これがオレとしては気にくわない。大体ウォークマンに始まるポータブルは、如何に家で組んでるハイファイ(死語!)をスポイルせず持ち出すかに腐心したものだ。妥協で圧縮なら良い。でも最初からデータ削がれた音聞かせてどーすんだ。
少し前に某ケンウッドのコンポに嫌み垂れたが、入門向けだからこそ「原理器」であり「シンプル」であるべきだと思うのだ。ゴタゴタ妙な回路付けるよりはシンプルな回路で値段を下げた方が良い。圧縮は圧縮で圧縮の音させておけばいいのだ。「オレってこんなひでぇ音聞いてるのか」「こんなにいい音があるのか」それがオーディオに凝る、上に手を出す動機じゃないのか。「これでいいや」思わせてどうする。圧縮補間なんてコンパンダーの何たるかを知ってから使いこなすものだろう。無いデータを作り出して「良い音です」信じちゃったらどうすんだ。本末転倒ってもんじゃないのか。
CD+アンプ+スピーカ。まずはここからだ。音量を出せる環境でないならCD+スタックス。
先にどれを買うかはファイルそれぞれ主義主張があり、一言居士がファンの数だけあると思うが、オレは源流重視主義だ。大元で出来るだけ多くの情報を取り出さないと、下流で補填できない。CD10万アンプ5万スピーカ5万。デノン・ヤマハ・オンキヨー・ボーズからチョイスすればまずまずの音になるはず。ポータブルは「リニアPCM」モードを持っていること。以前はコンポーネントで「オレだけのテープ・ディスク」を創ったわけだが、今はパソコンでひょいひょいコピーが普通だろう。ちなみにHi-MDではそれで質的には問題ない。オリジナルを直接という観点ではCDウォークマンなのだが、現行機種は賛成しない。とにかく内蔵アンプの音が悪い。イヤホンはテクニカ700Ti。もっと値段高いのあるが、こいつはとにかく素直だ。
もう少し余裕のある方は、CDとアンプはどーんとアキュフェーズで始めてみてどうだろう。と、書くと、オレはそれならあっちの方が……という向きあろうが、アキュフェーズは製品の息が長く、修理の体勢も7年に縛られない。陳腐化しにくいし、長く使える。入門者はコロコロ機械変えるより、じっくり付き合って実力を引き出す能力を身につけた方が良い。アキュフェーズは基本「原理器」だ。本物は使用者を鍛えてくれる。この場合、CD・アンプ・スピーカの価格比は1:1:1で良い。スピーカはグレードを下げても良い。アンプがスピーカの能力限界でドライヴしてくれる。
「道具」と「感覚に訴える物」は妥協してはならない。オーディオはその両方の属性を備えたメディアだ。
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