Iridescent+(A面)
2回に分けるが、ついでなので懐かしい分け方にしてみた。A面B面書いて判らない世代の方が多いんだろうなぁ。
「+」の意はオリジナルに比して。インディーズ系(あにまーと)で出ていた由。
セルフプロデュース。つまり五條さんの意思によるチョイスでアソート。
以下PD-M580+D-T1+AX4600+A900「名古屋システム」。録音は正直、曲ごとのバラツキが大きい。
1.Birth
その昔この手のは「ガールポップ」と言った。スタンダードで安心できる作りであり、1曲目として無難。「あ、違う」と明確に思うであろう。「Birth」なるほどなのである。
リズムに合わせて指をパチパチ言わせたくなるアップテンポでゆったりと伸びやかに、って感じだが、音質的には輪郭に付帯音があり、「うーん、惜しい」
2.ワケあり
これは「あり」。どんな?と訊かれたら五條真由美っぽいとオレなら答える。爪磨いて~なんて出てくるので、「これは」と思ったらやっぱりリリック大森さんでニヤリ。延長線とは書かないが黄金の東海道本線であって(なんじゃそら)やっぱり基本軸線はこの方向なのではあるまいか。録音はOK
3.願い月
リリック本人。「+」になって追加された曲。
まず方向性は「いっぺん聞いてみたかった」タイプの一つ。すなわちシンプルなバックでヴォーカル主体のスロー。ヘッドホンかぶって目を閉じてOK。いいよ、響かせて、響かせて、もっと引っ張って。欲を言えばリリック。月は季節で表情が違う。大きさも変わる(地球との距離が変動する)。相乗効果で色も違う。あなたの声なら描写可能であろう。織り込んでいいと思う。金星と木星の並びにそれと知ってケータイのレンズを向ける人だから言うのである。例えば今オリオンを追って昇って来た冬の月に、冷たさを見るか、無垢を見るか、寒さの中を強く照らす輝きを見るか。
4.In My Way
リリック大森さん。2と同じユニットなんだが、2とは少し「設定年齢」が違う。
うん……で、これはオレが男であるせいだろうね。この方向ならもう少しメカニカルというか、男っぽいゴツさが欲しい。能書きでBMWのMシリーズを引き合いに出しているが、まだまだしなやかだ。輪郭には触れるんだが核をガッと掴むまでは、というか。すかっと見通しがよいのは確か。
5.6年ぶり
リリック大森さんだが触れない。男がコメントするのは野暮だから。
こういう方向は合うと思う、とだけ書いておく。
6.セピアブルー
「切ない」系も欲しかったひとつ。ただこれはその「入り口」という印象。というのも、甘酸っぱかったり苦しかったり更には歯を食いしばってしまうような……と、いろいろあるから。まずは「行けるねぇ」と得心したところ。
7.Rainbow~ヨリミチニムチュウ~
板のタイトルからしてタイトルトラックになるのだろうか。作詞本人。
これは素直に面白い。あまりアレンジ・エフェクト噛ますよりは純粋無垢ストレート系が似合う声だと思っていたが、この路線はアリだ。ダイヤモンドの加工職人が原石に震う気持ちが判る。ブリリアントに表情が変わるもんだ。ふわふわ……キラキラ……。こういう寄り道なら歓迎。
(針がスーッと戻ってターンテーブルが止まる)
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