霧ヶ峰の機能をみる
●ムーブアイ
自己走査型赤外線センサ。
まず、文字通りこの機械の「目玉」機能であるコイツに触れよう。
一般にエアコンに対する使用者の要求は両極端である。暑い屋外から帰ってくるというシチュエーションを想定いただきたい。
電源を入れて
「ええい早く動け、冷たい風ガンガン出せ」
部屋の温度が下がると
「冷たい風当てるんじゃねぇ。寒いじゃないか」
笑い話だが、このシチュが「両極端」であることに注意である。極端であるからには「ほどほど」が存在する。
それなりの温度風速なら、当たっていて心地よい領域があるのである。
また、このように人を狙って風を当てるのであれば、部屋全体が一様に冷えている必要もない。その分エネルギを削減できる。こうなるわけだ。
霧ヶ峰は90年代から人体検知センサを搭載し、検出技術と風向制御技術の向上を図ってきた。その集大成として満を持して前面に押し出したのがムーブアイだ。
こいつを使って大きくはこう制御される。
・人のいる場所を探し、そこにだけ風を当てる
・室温と共に床温度もチェックし、風向を制御
・状況により部屋全体の温度を均一に保つ
3つめも温度ムラを検出して、風向と温度を制御している
以上、取説にはこうイラスト掲げて、「ムーブアイできめ細かい運転をします」と書いてあるだけ。普通こういうのは技術内容を懇々とアピールしたくなる物だが、「道具」と「結論」だけ。まぁ確かに客の立場からすれば、結果として快適で省エネでありゃ良くて。道具がナニしてるかなんてどうでもいいんだけど。
でも実はこういう書き方出来るってのスゴイことだとオレは思う。まず聞きたくもない自慢話……技術屋の自己主張をグッと我慢できた。そして大事なのは、本当に効果がないとこうやって結論だけ書けないってこと。「効果有ります」って言い切っちゃんだもん。最も逆に、道具がこれで仕組みがこうで……って必死なのは、得てして針小棒大な物言いの裏返しだったりするんだけど。
まぁ、実際の所は、動かしてからだけどさ。
ここで一点注意。そんなわけでこの子、人を探して動くのだが、そのために「部屋のどこに自分が設置されているか」を教えてやる必要がある。リモコンの裏蓋に位置を教えるスイッチ
があるので、ペン先で動かして設定するのをお忘れ無く。「ピッ」と反応が返ったら「あいよ~」の意。
他の機能はサラサラっと。
●ランドリーモード
部屋干し洗濯物を乾かすの引き受けましょうってシロモノ。霧ヶ峰は前からこれ積んでいるが、知名度どのくらいかな?
要するに冷房の季節は3時間半ぶっ通しで除湿運転し、洗濯物の水分を抜きます。暖房の季節は先に部屋を暖めて洗濯物を乾かしてから、除湿運転します。というもの。ちなみに当然、同時に脱臭空清が働く。空気清浄機能はマイナスイオン吸着(怪しげなタイプではなく、プラズマ飛ばして電気的に作る)。
なお、「カビガード」「結露ガード」は搭載されてない。除湿を使ってくれということだろう。
●不在省エネ
部屋から人がいなくなったら、温湿度の設定値を変えてパワー下げますというもの。
ムーブアイが人体検知センサ「だからこそ」であり「出来て当然」なんだが。
これね、盆暮れ正月の長期不在時にこのモードに放り込んでお出かけするといいです。
「電気食うじゃん」
「誰もいないのに勿体ない」
ええそうです。勿論設定温度動かして必要最低限にします。その意図、「時々動く」ということ。
エアコンが時々動くってのは、空き巣サンに「人がいる。もうすぐ帰る」と思わせる効果があるわけですな。
1時間当たりの電気代が表示されるエアコンです。お出かけ中の電気代を計算していただいて、番犬霧ヶ峰のエサ代として妥当かどうか。後はアナタのジャスティス。
to三菱電機:ダミーで室外機ファンだけ時々動くようにできないか。更にムーブアイが「いるはずのない人」を検知した場合にだな。言わんとすることは判るな。今の霧ヶ峰はHA端子は持ってないか。
概要と主だった機能は以上。次回は「動かした」時に。
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