ようやくperfume
始めにお断りしておくがここで垂れる文句は彼女達のパフォーマンスには全然関係ない。
彼女達はOKだ。オリジナリティがあって単純に面白い。切り離して考えていただきたい。板はGAME及びComplete Best
テクノという音楽はユーロビートと並んでオレの生体リズムの一部と言って差し支えない。目覚めたのはジュリアナ系だが、哀愁からGABA(ロッテルダム・テクノ)まで高速BPM重爆ビートは良く聞いている。ここに邦楽サイドから本格的アプローチということで、ちょいと気合い入れて聞いてみることにした。
テクノはまぁ、エレクトロニクスにモノを言わせてあり得ない音を作ることに醍醐味があるわけで、逆に言うと非楽器的で端的に「やかましい」わけだが、それを洗練してエレクトリックリリックの重合に調合するのが腕の見せ所となろう。当然提示されるのは非現実的な世界・視点で、その実現には大音響かヘッドホンで脳みそに充満させるのが一般的である。
さて結論をまず書いてしまうがぶっちゃけ音が悪い。周波数方向、ダイナミック方向、どっちもレンジが狭くしかもノイズっぽい。本当に「やかましい」のだ。ボーカルがアウト気味でしかもエフェクトかかって聞き取りづらく、必然音が大きくなる。90分の板を作ったが、半分で耳が痛くなる。
ジブリもリンドバーグもそうだが、何でか徳間の板で音がいいのに出会ったことがない。貧相で情報量が少なく、その乏しい情報もノイズに埋もれている。ボーカルがアウト気味なのも共通で「遠くで籠もっている」。ドルビー回路に通してステアリングロジックでバラしてボーカルをセンターに抜き、独立させてようやく落ち着く。
楽曲自体は面白い。21世紀なおにゃのこのイメージ(但しあくまでオッサン目線)と合致しており、ポップでキュートでどこか懐かしい。リリックの語彙はちぃっとチープなのだが、良い意味で「軽い」。思えば昨年紅白歌合戦で印象に残った非・演歌系は彼女達だけだ。
ただ、バブル期の豪傑なテクノを聞いてきた身としては「テクノ」と呼ぶには少々抵抗がある。これはこれでアリだが、同一ではない。支持するが別枠にしたい。
また、声をいじりすぎの感は強く感じる。別に音程がずれているわけでなし、声質に問題があるわけでなし。もっと素のままの声を生かしていいのではないか。確かに電子音の洪水で唯一有機体の音が声ということになるが、そこは無機と有機と対極並び立てば良いので問題あるまい。むしろ「可愛い声」であればあるほど双方際立つ。但しその場合ヴォーカルは圧力が強くなければならない(鍛えろ!>3人)。
●まとめ
音板買ったのにDVDがデフォで付いてくる(Complete~)。オーディオソースなのにビジュアルからプレゼンテーションというわけで、これも時代であろう。ただこの手法、彼女達は「世界観の提示」を伴うので良いが、密度のない音を絵で売ろうというギョーカイの方向にならなければと危惧する。
なお、Δは買ってない。買った2作以上に声をいじりすぎだ。切り絵の材料ではない。
ちょこれいと・でぃすこ♪
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