死生観【宗教1】
……なんちゅう重いタイトルじゃ。
【宗教】
神または何らかの超越的絶対者、或いは卑俗なものから分離され禁忌された神聖なものに関する信仰・行事。
(広辞苑4。後略)
宗教は大きく3種類に分けられると個人的には思っている。
・神への感謝と帰依
・死後の解釈
・生き方の規範提示
そもそもはこれらが独立バラバラで存在し、3つを包含した一つの体系として収斂されていったのが現存の宗教と考えられる。たとえば所謂「三大宗教」は……それぞれ暦を持つのでどれとも関わりを持たない皇紀で言えば、元年から1000年までの間に確立したことになるが、これは、世界に国家秩序というものが整備されていった時期と言える。
このうち死後に着目した点で目立つのは仏教の輪廻転生だろう。霊肉二元を原則とし、不滅の霊魂が幾度も肉体を持つとする。
ギリシャ・ローマ系でも「不死」の神々と「死ぬ」人間との霊肉二元が見られる。そして星座の神話に顕著なように、神の意志によってもたらされた死は、その存在を神のそばに置き、永遠に天を巡る。これには命の永遠性に対する願望が入る一方、「早世」は若いうちに神により天へ招聘されたとして、幸せなことと捉える。ここに死という不幸への慰撫が見られる。
一方エジプトには死者の書がある。ファラオは死後も神としての仕事があるので、死後についてのマニュアルを用意したわけだ。ここで神になった王は再び地上へ戻ることはないが、存在には永遠性を持たせている。
案外「罰」としての地位を死に与えているのが旧約聖書である。ノアの方舟は「お前だけ生かしてやる」だし、出エジプトでも幼子をどうにかとか、まぁ本当の原典やその主旨が聖書編纂時点までにどう変わったかわからないけれど。
現行欧米文化はギリシャ・ローマ系とキリスト教の概念をイシズエに成り立っていると言って良いが、英語にもユーミンの歌で知られるReincarnation(輪廻転生)という概念がある。これはアングロサクソンの民族的源流であるケルト伝承や北欧神話の概念が生きているのだろう。
で、日本に戻って、日本神話は宗教かというと?
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