とある社宅の禁止項目
「……バカヤロウ!」
「うわ~ん!!」
親父と男の子。どっちがどっちかは言わずもがな。
それが夜中の12時とか。
1時のことも。
上の部屋のこーいう事態は引っ越してから程なく気付いた。
最初のウチは「よくあること」
慣れてくると「またやってるよ」
そのうち「泣かすしか能がないのかね」
しまいに「やりすぎだろ」
で、いい加減にしろ、である。特にここ1~2ヶ月は週に3日とかのペース。
正直、他人の子なんか知ったこっちゃないが、なまじそこの女の子が娘の遊び友達だし、どう考えても力ずくでねじ伏せるってパターンであって、読んでるアナタが親の立場なら心を痛めるであろうし、逆にお子さんの立場であれば恐怖を感じるのではあるまいか。ちなみにその女の子は、↓のカナヘビ捕まえる時一緒にいた。
「どうしたの?大丈夫なの?」
時悪しく娘が目を醒ましたりすると当然こういう疑問になる。
「どうしたんだろうねぇ」
どう答えりゃいいんだよ。
(天文学的に正確な)今日、午前0時過ぎ。
「……てよ!……痛い痛い」
我々夫婦の何かのスイッチが入った。
そう、突撃した。
妻がノックして(ブチ切れ)オレが背後にスタンバイ。
「……はい」
狼狽ぎみに出てきたダンナ氏はドアを開けるなり。
「すいません……迷惑かけてるのは判ってました……感情的になってまして……」
「1年間我慢してきました。夜中にバタバタすごい音がして。眠れないし可哀想です!」
「厳しく躾けてまして……」
「叱るのと怒るのは違いますっ!」
妻がたたみかける。女強えな。日本は原始より女系社会だ。
さておき、読んでるアナタが男の子か、或いはそのなれの果てであるなら「父親」にムカッと来たことがおありであろう。それは「男」「父性」の芽生えそのものであって、目の前の「男・父性」である父親と同等の存在になろうとし、ゆえに自分を妨げる父親の言動が鬱陶しくなるのだ。
誰にでもあることで、すなわち父親はそれに気付き、その思いを尊重し、わが子を「男」として迎え入れ、対等に接する義務を負う。通過儀礼の一つ。
従って。
「会話しないと意図が通じないと思いますよ」
オレが言ったのはこれだけ。ホントこれだけ。
男同士になればよい。答えは単純。
今、夜中の12時にオレとあんたが会話してるようにさ。ダンナ。
昼の間に奥さんが頭下げに来たという。妻の聞き出した内容を要約すると
・男の子反抗的
・塾に通わせているが帰宅が遅い
・ダンナはそのことにいらつき、帰宅するなりぶち切れる
・男の子に手を上げ、調度に当たる
うん、因果が幾つか交錯していることにお気づきであろう。根本ストレッサーは「塾」かはたまた「ダンナ」か。帰宅が遅いのは、塾の反動か、家がイヤがどっちかだろう。厳しく躾ける、という夜の言葉からして、親が子どもの意に沿わないことをさせている可能性は大だ。あとは負のスパイラル。イヤ→怒る→もっとイヤになる→その態度でイライラする……
で、奥さんによればダンナ氏曰く。
「オレサマさんにあったらお詫びしたいと……」
オレに謝ってどーすんだ。あんたの家庭の問題が解決するわけじゃなかろうに。それにオレは別に怒っちゃいない。内政干渉する気はないし、ホモじゃないので男に優しくする趣味もない。
男の子にとって、何だかんだで自分の親父が一番なんだよ。その親父が他の男にペコペコする所なんか見たくねんだ。
オレは下の部屋の女の子のうるせえ親父。昆虫と小動物に好かれる鉄道ヲタク。
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