クラブ「かぶぬし」本日午前のみ営業
「近隣の部署から一名ずつ。一番若手はオレサ…」
「はいはいはいはい」
定時より早く本社へ出て、自宅警備員ならぬかぶぬしそーかい会場警備員。同様の警備員が関東各社からわらわら。
…しかし。
「男性はスーツにネクタイ着用でお願いします」
この気温と湿度でスーツ着て東京ど真ん中スカスカ地下道との接続部分に立っててごらんな。スーツは冷涼なエゲレスの文化。
水飲んで。
「そーかいかいじょうはこっちだんべや」
汗拭いて。
「そーかいかいじょうはこっちだっぺしょ」
水飲んで。
「かぶぬしにお土産無いの?」
「ございませんすいません」
汗拭いて。
「配当少ないねぇ」
「申し訳ありません努力します」
そこを同じビルに入っている銀行の頭取さんが通過。
「お騒がせしております」
「ああ、ご苦労様です」
まぁ物腰の柔らかいこと。本物のVIPはオーラが違いますね。
別会社の一兵卒にこういうこと言えるのって大したモンですよ。だってちゃんと法人対法人の挨拶が出来てるってコトだもん。
さてそーかい自体はしゃんしゃん終了で、警備員は集められてエレベータ係に変身。
数台専用に借り出し、ダークスーツの男達がズラリ。
「お帰りのエレベータはこちらでございます」
「お帰りのエレベータはこちらでございます」
「お帰りのエレベータはこちらでございます」
「お帰りのエレベータはこちらでございます」
よく見たらオレも含めて比較的タッパのあるイケメン奴かき集めてやがって。
その有様、夜明けのホストクラブの見送りの如し(マテ)。
「こちらお帰りエレベータご案内致しております」
腕章して片手をしてご案内。
「本日は足もとお悪い中お越し頂きありがとうございました」
「いえいえいえいえわざわざお見送りありがとうございます…そういやお宅1億円経営者いないの?」
「おらんやに聞いております」
別にふつーに生活する分には年収1億もいらんもんね。
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