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2010年10月 6日 (水)

ありがとうトリニトロンさようならトリニトロン

Pa060029
壊れたわけではない。だが、仕方がない。
 
トリニトロン管との付き合いはかれこれ32年になる。鉄道模型よりも長いのだ。
リモコン(ジェットコマンダーだっけか?)の最初期のもので、オヤジが買ってきた。ちなみに赤外線ではない。超音波のパルス数で電源、チャンネルや音量の上下を操作する極めて初歩的な物だ。そのチャンネルのチューニングも、12のボタンに割り振られたバリコンを回す。「テレビを見るための手続きは電器屋にやってもらう」時代の産物だった。
 
トリニトロン。ソニーの技術の、ソニー自体の象徴的存在。その卓越した先見性の故に。
どこがどう卓越していたのか。ブラウン管……すなわちカソードレイチューブ(CRT)は根本的に球面を切り取った形をしている。そして液晶の画素に当たる(本末転倒な説明だな)発光ポイントの切り分けに蜂の巣状のシャドウマスクを使うため、大画面だとどうしてもザラザラした。
対しトリニトロンは「円筒」の一部を切り取った形だ。今の液晶は平面だが、最初から表示装置の理想である「平面」により近い形状を狙った。そして発光ポイントの切り分けには「アパチャーグリル」を使った。これは細かいスリットが並んでいるだけで、当然、ザラザラ感は半分、いやそれ以上に抑えられた。テレビ局やビデオ撮影スタジオが使うモニターは「中央無線(3Q)」か「ソニー」のどっちかだった。KX-27HV……懐かしいと思う方もあるのでは無かろうか。
 
そう、一度その画像を知ってしまうと、もうシャドウマスク式には戻れない。
以降、ウチのテレビは代々トリニトロンを使った。KV21-XBR2、KV-32WT71、サブで14インチも2台ほど使った。こいつはKV20-SW2。オレが転勤で実家通勤に変わるにおよび、自室用に買ったもの。
 
明日、液晶の32インチが届く。いよいよ、実家、義父、弟宅含め、最後のCRTディスプレイがその電源を落とされる。正直、液晶は好きではない。確かに平面で薄くて軽くて作るのたやすいが、画質的にはCRTを、況んやトリニトロンを越える要素など一つもない。表示速度、色彩表現力、階調、全てにおいてCRTに劣る。だが、プラズマはでかすぎる、有機ELは実質ない。レーザーテレビは70インチじゃなぁ。
 
水平解像度、最高の映像ソースはレーザーディスク、水色の色セロファンを片手に教育テレビのカラーバーで調整。「画質を追う」ことがヲタのステータスだった時代を君と共に過ごした。でも、それが全て思い出に変わる。知識と感性を頼りにハードを選び、アナログな手段でチューニングするあの時代が完全に過去の物となる。思えば液晶の普及と共にソニーが低迷し、HDDレコーダの普及と共にVHSの盟主ビクターが低迷した。アナログの時代に相まみえた両雄がデジタルによって共にあえぐ結果に至ったとは何たる因果か。
 
ありがとうトリニトロン。さようならトリニトロン。
この液晶時代の基幹技術がノーベル賞を受賞した画像を持って、オレがトリニトロンを相棒にしていた記録とする。
オレは君を捨てるんじゃない。君は任務を全うし、オレはその任を解くのだ。
 
そして君は歴史になった。

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コメント

私も仕事柄トリニトロン管にはお世話になりまして、
今の仕事を始めた当初は、CBを使った色調整から教え込まれたものでした。

時が流れ、私の職場からもつい最近CRTが一切なくなりました。

大量に廃棄されるモニター群を見たときは、
あ~1つの時代が終わったんだなと、同僚と話していました。

>yu3さん
今日CEATECに行ってきましたが、…液晶3Dばかりでつまらねーことこの上なし。ただ、東芝のCellで超解像は頭一つ抜けてる気がします。そろそろ液晶から脱出して欲しいんですけどね。超小型の3原色LEDだって作れるでしょうにと。4K2Kが本格化するまで液晶で逃げかな?

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