恋する風景【5】
あなたとの1回だけの成功のために、今までの失敗があったんだなって。
「どんくさい男お断りなんですけど」
女たらしの方がいい?
「イオンデート」というのが昨今流行りだそうだが、あれは実に言い風潮だとこっそり思っている。
(「ゆめみがちサロン」より)
デートコースのレシピを考え、ビシッとファッションもキメて颯爽とカノジョの前に沸いて出るって芸当は王道と思われているが実際容易ではない。例えば某ネズミーなんか初デートには敷居が高い。本当に乗りたいモノ乗ろうと思ったら
・前売り券を入手する
・どんな悪天候でも(むしろ荒天を選んで)始発電車で突撃
・開門ダッシュで手分けして予約マシンにかじりつく
・それ以外は大行列でも耐える根性を身に付ける
・行列の待ち時間の暇つぶしアイテム持参
・食い物とお土産のためにある程度の現金orクレジットカード必携
・割り勘にしても双方相当な出費
こうなる。初デートは得てして奮発して最強のレシピを用意したくなるが、守備範囲を離れた選択は空回りする危険の方が高い。ちなみに、ネズミーをぶっつけ本番かますと
「長時間待たされた挙げ句大して面白くもないモノにポツポツ乗って電飾見て終わり」
という最悪のパターンになる。コストパフォーマンス(!)は決して良くない。
そこ行くとイオンデートはありとあらゆる種類の店が揃い、食い物も豊富に選択でき、シネコンなんか入っていたりもする。
・安価で、その都度、相談して二人の総意で決められる
・意見をすりあわせて行く過程自体も楽しいコミュニケーション
そう、相手をより良く知る良い機会でもあるのだ。
そしてこの「相手を知る、その過程で自分のことも知ってもらう」というプロセスが昨今恋愛には欠けている気がしてならない。かわいい→好きだ。
それは本当に「好き」なのか。
「ちゅっちゅするのに好適」
と本能が囁いただけと違うか。
「好きだ」
「どこが?」
問われて答えられるか。
そして、話もろくにしたことのない相手から突如
「好きだ」
言われてどう反応しろと。
長いねぇ。まだ長いよ。
(つづく)
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