ていおん!
違う。
どこかのマンガ原作のアニメでもない(笑)。
大寒でござる。
これは名古屋が雪国化した日の天気図。936hPaの温帯低気圧って何だよ。熱帯低気圧(台風)でも「非常に強い」(カテゴリー4)にランクされるってのに。ちなみに高気圧が1052hPaってのがミソ。1020hPaの高気圧に906hPaの低気圧って組み合わせと意味的には一緒。なお、個人的には915hPaって温帯低気圧をどこかの気象の本で見た気がするが記憶が定かでない。
のみならず今年は大陸の高気圧が卓越する(高気圧の場合発達とは言わない…口の悪い専門家は「太る」と言う)。1072hPaってのも滅多に見ないぞ。こちらも記録は1088hPaだったか。この高気圧は北極から寒気がどーんと吹き降りている事を意味する。
これは千葉の最高・最低気温の変化を気象庁のデータから拾った物。大寒から立春までが最も寒いとされるが、グラフの平年値を見る限りなるほどその通りである。一方今シーズンの推移を見ると、このデブった高気圧の出現以降、気温はどーんと下がり、ここ数日は平年以下。12月のアタマには最高気温20℃を越えた日もあり、文字通り奈落の底へ落ちて行くような変化を見せていると言える。タダでさえ寒いのに余計寒く感じて当然と言える。
「温暖化してるんじゃないの?」
yes!プリ(以下略)。ただ温暖化というのは全体的にガバッと底上げされるわけではない。試みに鍋に湯を沸かして、沸騰状態で火力を強弱して欲しい。火が強いと沸騰も激しくなる。つまり対流が激しくなるわけだ。地球の場合も同じ事。がんがん熱せられると、極地の方から冷たい空気がんがん降りてくる。ちなみに、更にその鍋をぐるぐる皿回しみたいに開店させると、火なりIHのコイルの直上に当たる鍋の内側と、比較的冷たい鍋の外側とで、水平方向の対流も生じる。要するに上下の対流とこういう円の中心-周辺方向の循環が同時に起こっているのが地球の大気である。専門用語でロスビー型循環と言うがそれはさて置く。
こと東アジアに関する限り、高気圧デブに一役買っているのがヒマラヤ山脈である。ヒマラヤって10回言ってみ?ヒマラヤヒマラヤヒマラヤ…世界で一番高い火山は?キリマンジャロ。それはさておき。
このロスビー循環のエリアまでズボッと切り込む高山帯こそ、その南インド洋から北へ向かおうとする暖気を遮る天然の城壁である。比して北からの空気はそこまで南下できる。すると地球の自転に引っ張られて流れている地球を巡るジェット気流…偏西風に乗って、日本へどーんと流れ込む。こんなメカニズムだ。
これはカバラの秘図ではなく、モノスゴク単純化した地球上の水平循環である。赤道から極へ暖かい空気が向かい、極から赤道へ冷たい空気が落ちる。ここでは五芒星で表現したが、水平循環の強さ、地球の自転速度、地形により共振状態となって、「極から落ちる」位置が丁度ヒマラヤに当たる位置に固定されると、ずーっとそこで寒気が出続ける。つまり高気圧が卓越する。もちろん日射は常々変わるので絶対にやがてこの共振状態は崩れる。従って長々続くことはあり得ない、が、まぁ続いてるのが今年というわけだ。ちなみに「北極振動」という言葉をご存じの方もあるかと思うが、それはこの「落ちてくる」位置が少しずつずれて(星がぐるぐる回る)状態を表現している。まぁもうしばらくのご辛抱。
ちなみに、赤道から極への流れってのは当然北と南と半分ずつ請け負うわけで。極から吹き出しが旺盛なら当然。
オラ知らねっと。
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