ひょ~めん的な対応3題
●上澄みを掠め取る
リンゴのPadを「人の上前をはねる自己満足おもちゃ」と喝破したのは宮崎駿さんである。皆さんご存じの通り。
この「上前をはねる」には二つの意味があって。
・人の作ったコンテンツを閲覧して情報を得たに過ぎないのに、自分の知識としたかのように吹聴する
・そのようにして得た情報は、実地に足を運んで得た知識には勝てない
但しこれはPad自体を否定しているわけでは無いと思われる。Padに象徴される検索結果で知識のつもり、への警鐘だ。
●見た目さえ良ければいいというわけではない
製造現場で仕事されている方の中には、最初配属された場所で「とにかくこのマニュアル・作業要領の通りに粛々と作業しろ」と言われた経験をお持ちのことが多いと思う。そこで仮に「ネジ4箇所止める」という作業において、自分のやりたいようにやっていたら、班長なり主任なりに怒鳴り飛ばされた、という経験をお持ちの方もおられるだろう。そういうのは大体、組み付ける部品の応力の掛かり方とか、潤滑油のなじみ方、なんてのを考慮して順番が定められているためである。順番を無視してネジ止めすると、例えばやや反った状態を無理矢理押しつけたような案配になる。その状態で温度の上下や振動などのストレスに長時間晒されると、応力集中部位から破損する。
じゃあ教えてくれればいいのにと思う方もあるかも知れないが「マニュアル通りにやってさえおれば必要な品質は確保される」ので、その場合背景はどうでもいいからである。
●言われた通り対応しました
コンプライアンス監査でくどくど指摘すると、そのうち「言われた通り」対応しました。と反応が戻ってくる。なのに1年後再度監査したら、同じ支社の別の部門で同じ内容の指摘が出たりする。これは上記で言えば、マニュアルがヘンと言われたのでマニュアルを直したが、別の現場の同じような工程では直さなかった、という事例に等しい。この場合逆に「なんでそう決められているのか」を理解してないと、「じゃあここだけじゃなくてあっちも修正が必要」という思いには至らない。
…カンニング、裏口入学なんて上っ面だけの最たるものでは無いのか。それで合格したところで講義には付いて行けない。本質的に身についた知識じゃ無いので使いこなせない。
コレイル(韓国鉄道公社)が運営する列車が週末一日に2件の事故を起こした。
KTX開通7年目での最初の脱線事故(11日)に続き、この2週間にKTXのほか、京仁(キョンイン)線・京義 (キョンウィ)線・京春(キョンチュン)線で次々と事故が発生している。
▽11日、光明駅脱線事故後
キム・フンソン報道官「事故再発を防ぐため全国の鉄道で運営体制全般を再点検している」
▽23日、京義(キョンウィ)線停電事故後
キム・フンソン報道官「人命被害があったわけではない。列車は体系が複雑で、常に大小の事故が起きる」
▽25日、KTX熱感知装置事故後
コレイル関係者「高速列車には数え切れないほど多くの部品があり、1カ所くらい故障することはある」
▽26日、KTX山川・京春線事故後
許准栄社長「何が事故なのか。人がけがをしましたか。何か大変なことになったかのように…ただの小さな故障なのに…」
…欲掻いてますが、わはは、良く書いてますが、工場勤めの頃、外注先の半島の工場にプリント基板の印刷ミスを指摘したらこう言いました
「電気が流れないわけでは無い。そこまで求めるの過剰品質だ!」
失うのがカネだけじゃ済まないものが世の中にはあります。
さ、歯磨いて明日の音楽選んで寝よ。
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