年度末の風景
「健康診断行ってきま~す」
「へーい」
「オレサマです~」
「検便こちらでお預かりしま~す」
「へーい」
「検査衣に着替えたら胸のレントゲンです」
「へーい」
「オレサマさん?こちらです。アゴ載せて」
「ヨウ素とセシウムで出そうですね」
「はははーハイ息止めて……終わりました」
「次はオシッコでーす」
「だから何で中に置くんだ前のヒト。すいませーん」
「えっ?コップ2個分ですか?」
「違います前のヒトが中に置いたまま」
「判りました預かります。次は身長体重ですね。あちら行って下さい」
「へーい」
「こちらどうぞ。全自動ですので乗って深呼吸して下さい。終わったら心電図です」
「へーい」
「えーとオレサマさん。お入り下さい。胸を出して姿勢を楽に」
「なんか恥ずかしい」
「皆さんそうおっしゃいます。測ります楽にして……終わりました。メタボ計測しますのでそのまま立って下さい」
「なんか恥ずかしい」
「皆さんそうおっしゃいます。ちょっと増えましたね。次は採血です」
「すいません血を抜かれるとぶっ倒れ……」
「あ、オレサマさん側臥採血伺ってますベッドへどうぞ」
「こればっかりはちっとも慣れなくて」
「たくさんいますよハイ指を中に入れて握って下さい。ちくんとしますよ……出てこないな。これで足りる?……ああ、じゃぁこのくらいで。しばらく横になって楽にしてて下さい」
「楽になりました」
「次はバリウムになります」
「あーオレサマさんこちらです」
「コレ飲んで」
「へい」
「コレも飲んでゲップしないで」
「……」
「ココ乗って。ゲップ我慢して」
「……」
「バリウム一口飲んでこっち向いて。ゲップしないで」
「ごくん」
「もう一口飲んで逆向いて。ゲップまだですよ」
「んぐ」
「全部飲んで。ゲップしてませんね?」
「……」
「ハイ息止めて。台回します気持ち悪くなったら言って下さいね」
「……」
「お腹押します。ちょっとゲップ我慢」
「……」
「ハイ終わりです。ゲップしていいですよ」
「ぶほー」
「歯科になります。あちらへ」
「オレサマです」
「どうぞ。口の中違和感ありますか?」
「水平埋伏さんがある位で特に」
「あ、そーですか。特に問題はありません。時々歯石とって下さい」
「へーい」
で、コレ書いてる今の時点で腹の中バリウム抱えてるんだよね。いや下剤もらったよ。でもいつも遅いの。
空きっ腹に炭酸とバリウム押し込まれて、血抜かれて意識薄くなって。文字通り糞の役にも立たないバリウム腹の中でゴロゴロして。
健康診断するとテキメンに身体の調子が悪くなるのよねアタシ。
« 津波における「想定される最悪の事態」 | トップページ | タイムトラベラー »
コメント