気になる震源と震度分布
栃木の地震で(後に茨城に修正された)名古屋まで揺れて、新潟の地震が関東でとどまっている理由。
茨城の地震は震源の深さ70キロです。実はこの位置には伊豆半島を載せている「フィリピン海プレート」があります。このプレートは、関東大震災の震源になった「相模トラフ」から潜り込み、茨城・栃木の辺りでは丁度地下70キロ辺り、というわけです。こいつの中で発生した地震なので、フィリピン海プレートに直接接触している伊豆から西まで揺れたわけです。
一方新潟の地震は震源の深さ30キロ。「北アメリカプレート」の内部で起きた地震ですので、ほぼ北アメリカプレートの範囲内(中央構造線およびフォッサマグナの北側)のみが揺れました。
これも千葉が震源なのに最大震度3は神奈川です、一見ちぐはぐ(異常震域と言います)ですが、同じくフィリピン海プレートの中で起きたため、直接つながってる神奈川の方が揺れました。
これは震源が阿蘇山と見るべきなのでしょう。中央構造線の西の終点にある「山体吹っ飛ばして噴火口だけのスーパーヴォルケーノ」それが阿蘇山です。中央構造線の東端一帯が揺れたわけですから、そのエネルギは当然、ここまで影響を与えるでしょう。ちなみに今回の地震は貞観地震と比肩されますが。
貞観五年(863)越中・越後地震←やっぱり新潟で先に起きている
貞観六年(864)富士山噴火(貞観噴火)、阿蘇山噴火
貞観九年(867)阿蘇山噴火
貞観十年(868)播磨・山城地震
貞観十一年(869)三陸地震、津波←貞観三陸地震・津波
貞観十三年(871)鳥海山噴火
貞観十六年(874)開聞岳噴火
元慶二年(878)相模・武蔵地震、死者多数→M7.4。5~6日震動が止まらなかった。
貞観は天地鳴動の時代でした。全く同じ経過を辿るとは限りませんが、警戒は怠るべきではありません。
個人的に気になるのはこっちです。琵琶湖西岸、比良山とか比叡山のところ切り立ってますね、あれ断層なんです(琵琶湖西岸断層帯)。大河ドラマ「江」で描かれるかどうか判りませんが、秀吉が恐怖の余りウンコ漏らした「慶長伏見地震」(M7.5・1596)比良山付近を震源とする「寛文地震」(M7.4・1662)などが知られます。
この系統の地震はなんだかんだで50年スパン程度で起きており、前回「吉野地震」(M6.7・1952)から50年以上経っていること、「兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)」(M7.2・1995)で山向こうから歪みをもらっていることもあり、動く確率が高まっていると言われます(ソース・Newton別冊「連動して発生する巨大地震」)。
西日本の皆さん、関東東北だけの話では終わらない可能性も充分あると言うことです。
※4/25追記。ウチの記事引用される方へ。クワガタ変だったし宏観異常は否定しないがオカルト(正確に言うとオカルトまがいのインチキ。オカルトですら無い)といっしょにしないでくれるかな。人の命に関わる話だ。冗談じゃないわ。
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