巨大な余震の話
ニュースサイトのこれ見て気絶しそうになった人多いのではあるまいか。
今回の地震の後先とこれが何を意味してるか解説したい。
まずこれが地震前の状態。本州を載せた北米プレートの下に太平洋プレートが沈み込み、その太平洋プレートに北米プレートが引きずり込まれている。本州プレートは東から押されて少々上に反っている。
北米プレートは耐えきれなくなってずるりと動く。これが東北太平洋沖地震の主たるメカニズムである。点線の位置から実線の位置へ動く。東へ動き、反っていた分沈む。そして東端では跳ね上がり、この跳ね上がりで津波が生じる。ちなみに明治三陸地震もこのタイプ。
この「東へ」「沈む」動きの実測。(引用元)
問題はこの後。太平洋プレートは北米プレートの抵抗を受けながら潜っていたわけだが、「つっかえ棒」と書いてある通り、その抵抗がなくなった。この結果、従来太平洋プレート内で抵抗によりぎゅっと縮まっていた部分に、逆に引っ張られる力が働いているというのだ。
その結果、太平洋プレートの中がバリッと割れて大きな地震と津波が生じる。それが上記記事の余震であり
(引用元)
昭和三陸地震である。なお、昭和三陸タイプは、「隣のプレート」で「東にかなり離れた震源」となることから、地震の震度そのものはさほど大きくない。ただプレートが裂けるので津波は大きい。
そして。
(引用元)
今回の場合三陸沖から茨城沖まで一緒くたに動いたので、外れたつっかえ棒も大きく、その東側のこの色つき領域で「昭和三陸タイプ」が起きる可能性がある、というわけ。で、M8と。これは、起こると思っていて頂きたい。なお、こういうのを、プレートが沈み込む直前の少し盛り上がっている(rise)領域の外側(out)という意味でouter rise…アウターライズ地震という。
問題は「いつ」かだが、GPSでこの変位は追いかけることが出来ているため、異変があれば察知しやすいのでは無いかとは思う。思うが、誰にもハッキリしたことは言えない。
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