立ち会い出産体験記【1】
●はじめに
このページにアクセス頂きありがとうございます。このページは自サイト「創作物語の館」に搭載していたものを、昨今の携帯端末の普及に合わせ、ココログに転載するものです。もちろん、「ノンフィクション」です。
2002年10月9日夕刻、名古屋市内の産婦人科「アイ・レディスクリニック」
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において、私たち夫婦の間に第一子、娘が誕生しました。
伴い私は一週間会社を休み、前駆陣痛の初来から30時間以上、妻と共に過ごしました。そして、我が子のへその緒を自らの手で切り落とし、ひとりの人間として旅立たせました。
それは我が子の誕生、新しい人生の始まり、自分が父親になった瞬間であると共に、遠く38億年前からこの星で連綿と続けられてきた「命のリレー」が、今まさに目の前で展開された、その末端にして最新の瞬間でもありました。それは、子孫を残すという、地球生命として共通にして最大の責務を、我々夫婦も果たしたのだ、という、深い感銘をもたらしました。
その気持ちを、「書き残したい」「記録しておきたい」と思うのは、文字を駆る趣味を持つ者として当然の感情、或いは義務感だったかも知れません。
「お父さんの体験記を是非に」
クリニック側の意向も手伝い、時系列に沿って出来事と気持ちを並べたのが、この「立ち会い出産体験記」です。元々「夫が出産に立ち会って当然」というコンセプトの産院ですが、「父親」のそうした記録が寄せられたことは多くないとか。なら私が、というわけです。
今読み返すと表現文体等、やや稚拙な感が否めない部分もありますが、それらも含めて、そこに封じ込まれているのは、当時の私のストレートな感情です。ですので、ヘタに手を入れることはせず、そのまま掲載します。なお、本体験記はクリニックのサイトに数年間掲載され、際しては院長殿にコメントを頂戴しました。今般コメントの転載について院長殿から許可を戴いたため、含めて、ここにご紹介します。
これからママ・パパになる皆さんへ。
そして「自分はどうやって生まれてきたのか」「なぜ生まれてきたのか」知りたい君たちへ。
特に夫!。あんた読め。そして妻からコールが来たら、クライアント投げ出してでも、上司ぶん殴ってでもすっ飛んで行け。それでグタグタ言うようなクライアントや上司なんか捨てちまえ。
その理由は、ここに書いてある。「立ち会う」とは「ただそこにいる」という意味ではない。
2011年。娘の9歳の誕生日に。
こうやって、君は私たちの家族になった。
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