赤い月の夜
さて(笑)
月食は日食に比べてチャンスが多いので、「千載一遇」って程でも無いが、娘も太陽系スケールの空間識付いてきたことだし(?)久々に望遠鏡引っ張り出す。
ビクセンの20センチ。結露防止にカイロを貼る。
望遠鏡の視野に目的の星を収める行為を「導入」という。自動導入・自動追尾(自転に合わせて追いかける)用コンピュータ「スカイセンサー」。新品の電池を用意し、日付に時刻に千葉の緯度経度放り込んで。
電池パックに能力低下防止のためカイロを貼る。
さて10時前になり外へ出ると雲が多く、月にピントを合わせようにもどうにもならぬ。
そもそも「ウェザーニュース」の予報によれば、皆既たけなわの23時~24時が曇りの予報。
やっぱだめかしら。普段流星観測の時明るすぎて邪魔だどけとか邪険にしてるからなぁ。お月様出てきて。娘のために出てきて。
「しょうがねぇな」
おいっ!女ども!←こういうときだけエラそうにしている
「すご~い」
今のうちにピントを合わせておきましょう。接眼20ミリつけると、丁度視野一杯に月のマルが入って好都合。(倍率は40倍)もっと倍率上げられるけど、クレーター1個単位で見てもしょうがないし。
「え?まだ30分かかるの?あたし帰る。全部消えたら呼んで」
おいおい。
もうすぐ皆既。この辺来ると今夜が何色になるか大体予測できる。ちなみに光の回り込みが多いと赤銅色。地球の影の中心を深々と突っ切って行くときは暗赤色(月食は地球が宇宙空間に作った日陰の中に月が入る現象です)。そして火山噴火等で空にチリが漂っているとまっくろくろすけ。今日は赤銅色かな。
望遠鏡の上にデジカメ載せてシャッターどん開きでパシャリ。
異世界。これかっこええわ。
皆既。いい焼け具合ですなアルテミスさん。赤いのは夕焼けと同じ理屈。赤い光だけ地球の大気を通じて回り込む。
社宅の人たちが見物に出てきたのでがんがん見せる。「デジカメレンズにくっつければ撮れますよ」
周辺入れてみる。
↑と絵は同じ。線で結んだ星座はオリオン。オリオン中の赤い星がベテルギウスさん。右上の丸で囲ったのがすばる。
しかし月に見えんなぁ。左下の飛び散ったような地形(光条、という)はコペルニクス・クレーター。クレーターの中では比較的新しい部類(8億年前)。
皆既が終わる直前の頃。ふう、堪能した。
折角なのでシリウスさん。さすがに遠いからブレる。「20センチ鏡筒」で「シリウス」を見るとこうなるのです「星の瞳のシルエット」愛好者の皆さん。
おかえり(撮影日は今回では無い)。
「今後私を邪険にするでない。よろしいか」
すいません15日ふたご座流星群なんですが。
「・・・」
赤い月のある星野。
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