【地震ネタ3題】その2・東北地方太平洋沖地震のメカニズムについて
たとえ話をする。
立っている状態で足の指だけにゅっと反らしてつま先だけ立ち上げることができると思う。
かかとを付けたまま、足先全体を持ち上げることができると思う。
上二つの動作を同時に行うことができると思う。
東北地方太平洋沖地震は、どうやらこの3番目の動きが生じたらしい。列島を載せている北アメリカプレートがこらえきれずに跳ね返った旨はザブトンで説明した。そのザブトンが「つま先まで反った足」みたいになった、というのだ。足が持ち上がり更に指が反っているのでその分津波が高くなったというのだ。
「津波地震」というやつがある。地震の揺れ自体は大したことないのに津波が非常に大きいという性質のものだ。揺れないので油断、というか不意打ちを食らう。慶長地震(1605)延宝地震(1677)明治三陸地震(1896)などが知られる。こいつらはいわばつま先だけ立ち上がって生じたものだ。上下の変動量は大きいが、じわじわ持ち上がる(震源域の地盤が軟らかいため、それこそ変形したザブトンが戻るかのように)ことから、波は高いが震害は殆どない。なお、昭和三陸地震も津波ばかり大きかったがこれはメカニズムが違うので(アウターライズ地震)ここには含まない。
東北地方太平洋沖地震は、この津波地震の性質をも有しており、その結果、巨大な津波を生じた、というわけだ。ちなみに、昭和三陸は、明治三陸で持ち上がった「つま先」の重さに耐えきれなくなった太平洋プレートが中でちぎれて起きている。従って、東北地方太平洋沖地震に伴う同様のアウターライズ地震も発生する可能性は高い。
アウターライズは大地の底でアキレス腱が切れるような物で、応じた大音響(地鳴りのバケモノ)を伴うという。
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