pullmanservice
精密部品、とな?
わぁい\(^o^)/
てなわけで現在なお運転されるオリエント急行(ヴェニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス=VSOE)および、元々の運営会社であったワゴンリ社の客車群をごろごろ買ったので少し晒す。歴史的な話と寝台車は別記事で書いたので今回は略。
まず食堂車4067。元々車号4001-4080は、パリからドーバー連絡船経由ロンドンを結んだデラックスな特急列車「フレッシュドール」(Flèche d'Or=金の矢)号用に作られた1等座席車「プルマン車」である。クリスティの「オリエント急行殺人事件」で、寝台車が満席と聞くや「私は特別車に」というフレーズが出て来るが、この特別車がプルマン車である。字幕版辺りで良く聞くとpullmanと言っている。但しクリスティ時代のオリ急にプルマンがくっついてることは稀だったとも。
この4067は、そのフレッシュプリキュア!じゃない、フレッシュドール・プルマンが流れ流れてスペインで食堂車として利用されていた時の姿。…ちなみに、まだマドリッドにいるらしい。
クルーズサービス車4013。プルマン改造で、長距離運転に備えシャワー室やら設置された。それが実際に活用されたのは売却され私有車となった後の1988年。パリ発東京行き(!!)として運転された時のことだ。その後彼らは日本を走り回ったのだが、このクルーズサービス車だけは工場で待機し、日本の鉄路を踏むことなくそのまま欧州へ帰った。その後保有会社が倒産、チェコの工場で元のフレッシュドールプルマンに復古された、とまでは把握しているが、走行写真はお目にかかってない。関係ないがこいつ以前に岐阜の模型屋のおやじに「12000円でも売らねぇ、今の在庫は絶版になったらまとめて売るんだ」とか言われたが、円高もあって4000円で再入荷したがどうよ。
なお、模型はメーカのサイトではミンデンドイツを履いた姿で写っているが、模型はイコライザ式を履いている。
その台車が外れていたので取り付けがてら中パシャリ。込み入った構造してるのはキッチン部分。但しプルマンの構造を流用したので模型としてこういう造作なのであって、現物とは違う。
ここで、赤い点々はランプシェード
(参考画像・クリックであまぞん)
をイメージしたと思うが、チト仕事が雑。蛍光塗料でチョンチョンやったらそれなりに光って面白いかも知れない。あ、このような構造で屋根引っ張れば取れるが、壊すのが怖ければやめておくのが無難。
そのフレッシュドールプルマン。車号4008と4025、別に荷物車の3両セット。上でキッチンと書いてあるが、プルマン車にはキッチン付きとなしがある。なぜキッチンか?供食サービス付きだから。「レストランのキッチンから食事を運んできてくれるホテルのラウンジ」それがプルマンの位置づけ。ただの食堂車じゃないのだ。
そして、今をも現役で走り抜くヴェニス・シンプロン・オリエント急行の白眉、バーサロン車3674。元々食堂車で、VSOE運転開始時にバーカウンターとサロンが設置され、バー車に改造された。グランドピアノも持ち込まれ、上記の本「オリエント急行の旅」で「華麗なるバー・カー3674」として紹介されているが、バー・カーとカタカナで書くとどうにも締まりが無い。ちなみにフランス語ではvoiture bar となる。なお、現物の台車は現在160キロ対応の新型に置き換わっているので注意されたい。あ、こいつも台車外れていた。
表記類。向かい獅子のこんぱにあんてるなしおなるでわごんりはさすがに無理だが、UICコード等潰れて混濁、にはなってない。ちなみにKATOの日本走行仕様だとこの辺の印刷がごっそり省略されており、重視しているポイントの違いが判る。ただごっそり省略はいささかやり過ぎ。
他に3674はVSOEの食堂車(元プルマン4110、4095)とセット、またVSOE仕様の寝台車も買ったが略す。
プルマン・・・転じたVSOE食堂車を、上記書物で著者桜井氏は「1等食堂車」と紹介しているが、これは同種の車輛が日本に無いための苦肉の表現であろう。グリーン車でも食堂車でも表現が足りないからだ。ただ、日本にもプルマンを意識した内装・サービスの車輛は過去にあって、文字通り1等車として特別急行列車の最後尾展望車として連結されていた。明智小五郎がこれで帰京する描写をご存じの方は多いと思うが、回転ソファでおねーちゃん(つばめガール・はとガール)が給仕サービスをしてくれる、というシロモノで、当時そんなもの乗れたのは財閥や軍属など特権階級に限られた。ちなみに平成になってうち1両、マイテ58形式が復古され、時々「SLやまぐち」にぶら下がって津和野に顔を出している。
このVSOEもそうだが、スペシャルサービスを提供するクルージング・トレインというのが日本に無いのが残念でならない。そのオリエント急行日本走行に触発されて作られたのが、「夢空間」客車であり、現在の「カシオペア」。ステータスにあやかったのが「トワイライトエクスプレス」であるが、どちらもどうにも品格に乏しいとか車輛が中古とかだし、サービスの質は比較にならない。JR九州が何か企画してるし、おねーちゃんサービスという点では東日本の「グランクラス」が狙った感じはあるが、重み・風格は年月が決めるモノ。
表面だけ舐めるようなマネだけはしないことを祈りたい。
買う?オレはここから→通販専門「エルマートレイン」
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